暁 〜小説投稿サイト〜
ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第七話  椎堂ツムグの決意 その1(※一部書き換え)
[6/20]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
だ二十代よーーー!」
「お、落ち着けって、葛城!」
「ったく、こんなだからおまえらネルフは、地球防衛軍に切り捨てられたんだ。」
 風間は捨て台詞を残して背を向けると、去って行った。
 ミサトを後ろから羽交い絞めにしている加持は、大きなため息を吐いた。
 風間の言い分は理解できる。
 ネルフがここまで失墜したのは、ネルフがまだ実権を持っていた頃、国連の上層部に対して多くの無理を押し通し、それ以外の組織にも権力で圧力をかけるなどして不平不満を買ったからだ。その主となる原因は、総司令の椅子に座っているゲンドウになるのだが、それ以外の職員もネルフという肩書を使い好き勝手した前科があるため、その被害にあった者達から伝染してネルフへの不信は世の中に広まってしまった。
 これまでは、ネルフの権限で被害者達の声は抑え込まれ、時に事故を装って社会的に抹殺されるという非道な処置が平然と行われたことすらあった。
 それゆえにネルフが地球防衛軍の復活であらゆる権限を失った途端、これまで泣き寝入りするしかなかった被害者や、被害者遺族は地球防衛軍にネルフから受けた被害を訴えた。結果、ネルフの肩書きを使い好き勝手していた職員は根こそぎ処罰され(防衛軍に転職した者も含む)、地球防衛軍の管轄にある、恐らく世界最凶の監獄に放り込まれた。
 この監獄…、地球防衛軍が解散されるずっと昔に作られ、怪獣対策のために培われた技術力を駆使した死刑より怖い罰を受けるので、世界中の凶悪犯罪者が送り込まれるようになった有名な監獄である。
 地球防衛軍が解散してからも監獄自体は残ったため、ゼーレもこの監獄の有用性を認めていたらしい。しかしゼーレは、自分達の意思にそぐわない人間を放り込むなどしていたため、地球防衛軍が復活してからは、一度囚人たちの経歴と罪状を洗い、ゼーレによって罪をでっち上げられて放り込まれてしまった者達は即座に解放された。
 このように、ゴジラがエヴァを狙っている以外に、積りに積もった悪行が地球防衛軍がネルフを切り捨て、権限も資金も最低限に抑え込まれ、ゴジラを誘き寄せるためのエサという役目を言い渡させたのだった。
 もしも、もしもであるが、ネルフが不信を募らせず、まっとうな道を歩み信頼を勝ち得ていたなら、地球防衛軍はネルフを切り捨てはしなかったただろう。
 地球防衛軍が築いた怪獣兵器、その他技術に及ばずともMAGIを始めとした世界最高峰の技術力を有している。またMAGIの開発者を母に持つ赤木リツコを始めとした人材にも恵まれているため手順と交渉次第ではGフォースのように組織内部にある組織として機能することが許されていただろう。
 しかし、後の祭り。
 過去は、変えられない。現実は非情だ…。
「いい加減はなしなさいよ!」
「ぐふっ!」
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ