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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第七話  椎堂ツムグの決意 その1(※一部書き換え)
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コながら強敵であることを示してきた使徒なのに、その部分が今のところ見られないマトリエルの様は、違う意味で変な奴っという印象をもたせた。




***




 停電したネルフ本部の中を走り抜け、地下へ地下へと進み続けた椎堂ツムグは、ある場所で足を止めていた。
 そこは、セントラルドグマと名付けられた場所であり、ネルフが抱える最大の秘密を隠された場所だった。
 ツムグは、意図してここまで来たわけじゃない。寄り道し過ぎたのを反省して考えずに走って、はたっと気が付いたらここまで来ていたのだ。
「……やっちゃった。」
 誰もいないのに誰かに向かってテヘッと舌を出してふざけてみたりする。
 しかしふざけたところで現実は変わらない。
「あ〜あ…、こういう秘密の場所には、ゴードン大佐や尾崎達が来るべきだろ。俺が来ちゃだめだろ…。ど〜しよ、かな。……んん?」
 腰を落とし膝を抱えてどんよりしていたが、ツムグは、ふいに顔を上げて鼻をヒクヒクとさせて匂いを嗅いだ。
「この匂い……。あと気配。………やられた!」
 顔に怒りの感情を浮かべ立ち上がったツムグは、目の前にあるパスワードやら認証が必要な扉を蹴飛ばした。
 それだけで強固な扉は破壊され、ツムグは、激情のままに遠慮なく中に入り、片手を差し出して青白く発光する光で部屋を照らした。

 そこにある巨大な水槽の中を漂うのは。
 透けるような白い肌。
 青い髪の毛。
 赤い瞳。
 瑞々しい十代半ばの少女の造形。

 何人も。何十人もいた。

 お昼ご飯を基地の庭でシンジと一緒に食べていた、あの少女。
 綾波レイとまったく同じ姿形をした心を持たないモノが、水槽の中という限定された世界でただ生かされているだけの異常な世界がそこにあった。
 ツムグは、眉間に皺をよせ、もう片方の手で口を押えた。
「あの…野郎……! 同じ匂いと気配を持ってる“コレ”を囮にしたな!」
 ツムグは、天井を見上げて、自分を騙した相手に向かって怒りを露わにした。

 レイという存在は、初号機と同化してしまったシンジの母、碇ユイをサルベージしようとした時に出てきた偶然の産物である。
 使徒と人間の遺伝子の近親性が生んだ碇ユイの遺伝子と初号機の素体に使われた使徒の遺伝子が混ざって生まれた、使徒と人間のハイブリッドなのだ。
 ユイの遺伝子を持つため、科学的に見ればユイのコピーと言えるが、クローンのそれとは違う。
 水槽の中にいるレイ達は、最初に生まれたレイから作られ、増やされたコピーのコピーであろう。
 レイと違い水槽の中でしか生きられない脆弱な生命でしかないレイ達は、さしずめ取り換えがきくレイという存在の予備の器だ。ゲームに例えるとコンテ
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