第七話 椎堂ツムグの決意 その1(※一部書き換え)
[11/20]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
前線司令部が、マトリエルの動きを見てそう言っていた。
見た目のインパクトはある。虫嫌いは生理的に受け付けない見た目なうえに、何しろでかい。
だが、今までの奴らの派手だっただけに(特にラミエル)、マトリエルの攻撃方法が溶解液だけなので残念な印象を持ってしまう。
「大変です!」
「どうした?」
走ってきた兵士の一人が前線司令官達に言った。
「ネルフとの交信が取れません! どうやら本部の電力が落ちていて本部全体が停電状態にあるようです!」
「確か、本日は、監査官と護衛としてM機関の風間らがネルフ本部に行くことになってたと…。」
「つまり監査官も風間達も本部に取り残されているのか? なら余計にあの使徒を早く殲滅しなければ!」
「基地からの伝達です!」
前線のオペレーターがヘッドフォンを片手で押さえて司令官達の方に振り向いた。
「椎堂ツムグが行方が分からず、地球防衛軍司令部は、機龍フィアをオートパイロット状態で出撃させる決定をしました! ですが、オートパイロットプログラムの起動がうまくいかないトラブルが発生しているとのことです!」
「別のパイロットを乗せないのか!?」
「ツムグ以外のパイロットでの起動実験では、現状の機能の2割程度しか使えないと聞いているぞ。そんな状態じゃ木偶人形と変わらん!」
「オートパイロットといい、G細胞適応者以外のパイロットの件といい、技術部は何をやっているんだ!?」
前線も前線で大変だった。
「とりあえずあの虫みたいな使徒の攻撃を止めさせるために、メーサーをありったけ撃つぞ!」
イスラフェルの時の経験でATフィールドを貫通できたメーサーによる攻撃が開始された。
いくら攻撃方法が地味でも、地味は地味なりに地道に確実にネルフ本部を守る鉄板の束を溶かしている。ほったらかしていいわけがない。
いきなり現れたこの使徒マトリエルもだが、それ以上に問題なのが…、ゴジラが来るのが時間の問題だということだ。
マトリエルの出現位置と、出現してから現在までの時間はそれほど経っていない。ゴジラがまだ使徒の出現に気付いていないことを祈りたいが、サキエルやシャムシエルの時のことを思い返すとゴジラが使徒の存在を察知するまでそんなに時間はかからないようだ。
今頃海の中を進撃しながら第三新東京を目指してるゴジラを想像しただけで、現場の人間達は汗が噴き出てくる。基地にいる人間では分からない、現場で実際にゴジラを目の当たりにした者でなければ分からない凄まじい緊張感だ。
使徒マトリエルは、ゴジラが来るかもしれない危機感をまったく考えてないのか、そもそも考える頭がないのか、変わらず地味にボタボタと溶解液を出し続けている。
「なんなんだ、あの使徒は?」
今までのヘンテ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ