第五話 ゴジラはどこへ行った?
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り落し、その隙に襲ってきたもう一体をブレードを展開して腕を切り落とすが、すぐに再生されてしまう。
試しに掠り傷を負わせてみても結果は同じだ。
二体になったイスラフェルは、どちらかが無事ならどんな傷もいくらでも瞬時に再生が可能だというのは、これではっきりした。
「ほうこく〜、この使徒、同時に殺さないと倒せないよ。だから他の部隊が攻撃してもダメ。予算無駄になるから援護はなしで。」
『しかし、それでは…!』
「いいからいいから。俺を誰だと思ってるの? 俺が乗ってる兵器が何なのか覚えてないの?」
『なっ!? 貴様!』
司令部に通信を入れ使徒の特徴を伝えつつ、最後に挑発する言葉を吐いて司令部を軽く怒らせツムグは通信を切った。
イスラフェルは、逃げることなく機龍フィアから絶妙な距離を取りながら左右で臨戦体制を取っている。
もしかしたらこいつら(もとは一体なのだが)は、ゴジラは無理でも機龍フィア(と地球防衛軍)になら勝てるとでも思っているのだろうか?
「おまえら凄いね〜。片方が死んでもすぐ復活って…、なんて夢のような能力。でもさ……、この世界で最強なのは…。」
ツムグは、顔を全部覆っているヘルメットの下で、にや〜っと笑い。操縦桿を握りなおした。
ツムグの目が黒から金色に変化する。
「怪獣王、ゴジラさんだよ。」
ツムグは、ブレードを目で見えないほどの速度で振って、イスラフェル二体の体を上半身と下半身に切り裂いた。
体が落ちる前にすぐに再生が始まるが、ブレードによる切りつけはすぐに再開され、次に足を切り落とした。
再生が追いつかない速度で振り回されるブレードは、足の次に腕を頭の上部を、胸をと次々に切り離し、コアだけが残った状態にまで細切れにされた。
そして微塵切りしたイスラフェルの体がくっつく前にその残ったコアを素早く両手で掴み、二つのコアをコア同士でぶつけ合わせた。
コアはすぐに砕けなかったが、一撃目で半分ぐらいヒビ入り、もう一度ぶつけた時、半分が砕け散った。
その影響か、再生しようとしていたイスラフェルの体はビクリビクリと痙攣し再生しようとする動きが止まっていた。
二つのコアが完全に粉々になるまでそれは続けられ、コアを砕かれたイスラフェルは、復活することなく、息絶えた。
機龍フィアの両手が開かれ、そこから陶器のような、ガラスのようなコアの欠片がハラハラと地面に落ちた。
「使徒倒したよ〜。」
操縦席で今にも鼻歌を歌いだしそうなテンションでツムグが司令部に報告した。
地球防衛軍の基地の方も、前線の部隊もポカーン状態だった。
異常な再生能力を持つ使徒との戦いは、長引くと思われていたが、あっさりと、本当にあっさりと終わってしまった。
それも
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