第五話 ゴジラはどこへ行った?
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とにゴジラに殺されて残った使徒の残骸(燃えカス)を解析した使徒のDNAは、99.89%は、人間と同じなのよ。これだけ一致した遺伝子を持つのにあの巨体でしょ? エヴァンゲリオンを作ることだって可能だと思わない?」
「……できそうだな。」
「それとエヴァンゲリオンの操縦席に満たされるあの液体…、LCLって言うんだけど、あれは、簡単に言うと生物が生きたまま溶けてできたスープよ。」
「うぇ…。だから血生臭かったのか。」
サキエルが現れたあの日に、初号機からシンジを救出するときにエントリープラグから溢れ出た液体がやたら血の匂いがした理由が分かって風間は心底嫌そうな顔をした。
「生物が溶けたスープを使う理由ってなに? 石油の原料は、古代のシダ植物の化石だけれど、生きた生物が液体になったものを使うなんて、不自然だわ。機龍フィアだって機体の素体っとDNAコンピュータに椎堂ツムグの骨髄幹細胞を使っているけど、これはゴジラと同等の戦闘能力を再現するために部分的に組む込んだだけ。丸ごとってわけじゃない。だから定義上は生物兵器じゃなく、機械兵器ってことで登録されてるわ。エヴァンゲリオンは、人造人間って肩書がある通り、ロボットじゃない。ロボットならロボットって表記すればいいのに、どうしてわざわざ人造人間ってことを強調するのかしら? ネルフが自分達の技術を誇示したかったのもあるかもしれないけれど、パイロット条件といい、こんなに兵器として欠陥だらけのモノに時間とお金をかける理由が、もし水面下で起こっている使徒を巡る恐ろしい計画かなにかが関わっていて、人類滅亡を防ぐとされる兵器だったエヴァンゲリオンも実はその計画の一部に過ぎなかったら? シンジ君のお母さんやアスカちゃんのお母さんの事故もその計画が進められるために必要だったことだったら? 2−Aクラスに集められた肉親の不幸を抱えた子供達のことも、そして普通の中学生のシンジ君をいきなり初号機に乗せたことも説明がつくのよ。」
「子供達の親は、エヴァンゲリオンの材料…?」
風間が今までの話を聞いて出した答えに、音無は顔を悲しみで歪めた。
「真実はまだ明らかになってないけれど、生きた生命を液体に変える現象を人為的にできるのなら……。そして使徒と人間のDNAがほとんど変わらないこと…。使徒から作られたエヴァンゲリオンに、生きた人間を組み込むことは、十分可能なはずよ。」
「っ、胸糞悪い話だな。」
風間は、舌打ちと共にそう吐き捨てた。
「サードインパクトだ。」
尾崎が口を開いた。
「ネルフは、初め、使徒を殲滅しなければ世界が滅亡するというサードインパクトを防げないと言っていた。だが、エヴァンゲリオンがジンルイホカンケイカクという計画のために作られ、セカンドインパクトが起こされて、そして音無博士が
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