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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
序章  ゴジラ復活、第三新東京の危機!
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けにはいかない。」
 尾崎と言われた青年は俯いてはいるが、その目には強い意志を宿していた。
「おまえらしいな…。」
「風間、ムチャだけはするな。嫌な予感がするんだ。」
 風間と呼ばれた青年は、尾崎の様子に呆れていたが、尾崎は顔を上げて風間に向ってそう言った。
「そんなの関係ない。戦うだけだ。」
「風間!」
「尾崎…、“カイザー”だからっていい気になるなよ。」
「二人とも落ち着いてください!」
 同じトラックに搭乗している仲間が二人を止めに入った。
『総員に次ぐ! Gが東京湾に侵入! 熊坂の指示に従い、戦闘配置に付け!』
『ミュータント部隊出撃せよ!』
 M機関は、この日をもってミュータント達が社会奉仕する組織という皮を脱ぎ去った。




 第三新東京近くの国連の兵器格納庫では。
『椎堂ツムグ、機龍フィアに搭乗しました。』
『DNAコンピュータに異常なし! 椎堂ツムグとの遺伝子共鳴により機龍フィアの全システムが想定範囲内以上の出力を出しています!』
『暴走の兆しはなし。全システムが、椎堂ツムグの精神状態でシンクロは非常に安定しています。凄い…、3式とは比べ物にならない安定感です!』

『報告! 第三新東京に、使徒と呼ばれる未知の生体が接近!』

「使徒…、N2地雷をもってしても外表に多少のダメージしか与えられなかったらしいな?」
「怪獣でしょうか?」
「いや、そのような報告は受けていない。何の前触れもなく現れたとか。戦自によると、ネルフは、エヴァンゲリオンという人型兵器でしか使徒は倒せぬと言っているらしい。エヴァンゲリオンについてはネルフが極秘事項として一切開示を許さない構えのようだ。」
「何が極秘だ! この非常時に隠し事など! だいたいなぜエヴァンゲリオンとかいう兵器でなければ倒せないという結論が出るのだ!?」
「ネルフについては、各国も手を焼いているそうだ。なにせやることなすこと秘密、秘密、秘密、しかもネルフは独自の権限であらゆる無理を押し通してきたのだ。だが、それも今日で終わりであろうな。」
「さよう。あの怪獣王が復活したとあっては、あの忌々しい老人達も我々に口出しはできんであろうな。」
「そうですな、彼らもゴジラと人類の戦いを知る数少ない先人の一部なのなのですから。」
「実に不愉快ですがね…。地球防衛軍解散後にあの老人達にはどれだけ好き勝手され、どれだけ尻ぬぐいをさせられたことか…。」
「これを機に彼らには、今までの清算をしてもらいましょう。」
「なんならいっそのこと完全に無視して、こっちがあっちを切り捨てたことにしましょうか?」
 ハイテク技術を結集したと思われる指令室にて50代以上の司令官達がそんなことを話し合っていた。

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