純粋なお遊び
合縁奇縁のコンサート 8
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教団体間の疑惑と確執を深めたのは間違い無いんだ。もう、何が切っ掛けになって争いが始まるか、私にも計り知れない。
なのに、混乱の中心に居る私達本人が、よりによってアリア信仰の有力者と接触するとか!
コイツは阿呆か? 阿呆なのか!?
「調子付いたアリア信仰が私達の存在を盾に他宗教の弾圧とか始めたらどうするつもりだよ!?」
「元よりクロスツェルと共に来るつもりだったんじゃないのか」
「クロスツェルはともかく、私が信徒と直に接触するワケないだろうが!」
「あら。とすると、私達の前に御姿を現してくださる予定ではなかったのですね? ロザリア様は」
「当たり前だ! 今じゃ、髪と目の色が一致するだけでも、女神の再臨と意思の体現を主張する材料にされかねないんだぞ!? 自分が元凶で大勢の人間が殺されるかも知れないって時に、わざわざ名乗りを上げながら渦中へ飛び込むノータリンが何処に居るよ!?」
「すみません。ちょっと胸が痛いです」
「いや、此処で謝られても困るんだけどさぁ! 悪いのはソコに居るバカ……おや、じ……で………………
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………………なに、やってんだ? お前ら」
「お着替えですわ、ロザリア様」
「………………そうか。着替えか。」
確かに、見慣れた黒い服装ではないな。
うん。
「ええ。ほら、ロザリア様もよぉく目を凝らしてご覧になってくださいませ。この、シミ一つ無く滑らかで柔らかな白い肌。艶やかで指通りもサラサラな眩い金色の髪。夕暮れ時の空を連想させる透き通った紫色の虹彩。幼児特有のぽてっとした頼りない輪郭を。折角こんなにも愛らしい容姿なのに、真っ黒で味気無い服のままでは勿体無いでしょう? ですから、是非とも彼の魅力を引き立てる衣装に着替えていただこうと、急急に取り寄せた百着ほどの上下服で、組み合わせを変えながらいろいろと試させてもらってますのよ」
「……へぇー……。百着かぁー……。そりゃまた、ずいぶん大量だなぁー……」
「うふふ。それはもう、伝手という伝手を使って全速力で?き集めましたもの。ですが、残念な事にどれもそれなりに似合う程度で、特別「これ!」と言える極上の装いが見付かりませんの。素材が優良なだけに、己の力不足が口惜しいばかりですわ」
「まぁ……、百着もあれば仕方ないっていうか迷うのが当然っていうか……」
「あと千着は追加決定ですわね!」
「…………………………あぁー……そ、う。千着、ね……」
「無論! 下着も装飾品も欠かせませんっ! この際、フリルドレスも試してみましょう! 男の子のままで!」
「………………ところで、猪のね、じゃない、プリシラ=ブラン=アヴェルカイン、だっけ? 一つ尋いても良いかなぁ」
「少々気になる発音があり
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