純粋なお遊び
合縁奇縁のコンサート 8
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さらで真っ白で清潔。
最悪だ。
抱える頭が一つじゃ足りない。
「こ……っんの、バカ親父! なに考えてんだお前は!」
「問題があったか?」
「問題があったか? じゃねぇだろ、このたわけ! すっとこどっこい?? お前、人間世界の現状を忘れてんじゃないだろうな??」
私達が『創造神アリア』の再臨を図ってたせいで、人間世界の宗教方面は一触即発の一歩手前まで来てる。
べゼドラ達がどうにか止めてくれてたみたいだけど、私達の契約変更時に降った淡い光が、宗教団体間の疑惑と確執を深めたのは間違いないんだ。
もう、何がきっかけになって戦争が始まるか、私にも計り知れない。
なのに!
混乱の中心に居る私達本人が!
よりによって、アリア信仰の有力者と接触するとか!
コイツは阿呆か?
救いようがない本物の阿呆なのか??
「調子づいたアリア信仰の上に居る奴らが私達の存在を口実にして他宗教の弾圧とか始めたら、どうするつもりだよ??」
「元よりクロスツェルと共に来るつもりだったんじゃないのか?」
「クロスツェルはともかく、私が信徒と直に接触するわけないだろうが!」
「あら……私達の前に御姿を現してくださる予定ではなかったのですね? ロザリア様は」
「当たり前だろうが! 今じゃ髪と目の色が一致するだけでも女神の再臨と意思の体現を主張する材料にされかねないんだぞ?? 自分の存在が元凶で、大勢の人間が殺されるかも知れないって時に、わざわざ名乗りを上げながら渦中へ飛び込むノータリンがどこに居るよ??」
「ぅくっ……。す、すみません……ちょっと、胸が痛いです」
「いや、ここで謝られても困るんだけどさ! 悪いのはソコに居るバカ……おや、じ……で…………
…………なに、やってんだ? お前ら」
「お着替えですわ、ロザリア様」
「…………そうか。着替えか」
確かに、着替え中っちゃ着替え中、なんだろうな。
ベッドの脇っつーか、部屋の真ん中でそっくりな顔の女二人に挟まれてるレゾネクトは、すっかり見慣れたいつもの黒い上下服ではないし。
両腕を広げて立つ三歳前後のレゾネクトの足元には衣服が散乱してるし。
「ええほら、ロザリア様もよく目を凝らして、ご覧になってくださいませ。この、シミ一つ無く滑らかで柔らかな白い肌。艶やかで指通りもサラサラな眩い金色の髪。夕陽が落ち込んでいく空を連想させる透き通った紫色の目。幼児特有のぽてっとした頼りない輪郭を。こんなにも愛らしい容姿なのに、首から下の全身が真っ黒で味気無い服のままだなんて勿体ないでしょう? ですから、ぜひとも彼の魅力を存分に引き立てるお似合いの衣装に着替えていただこうかと。取り寄せた百着ほどの上下服で組み合わせを変
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