インテグラル・ファクター編
ユニークスキル
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だ。『二人で最後まで生き抜く為に!』ってね。血盟騎士団に入ってアヤトと離れても、辛いことがあってもこの言葉が私を励ましてくれたんだよ」
俺は静かに聞き続ける。いや、聞かなければならないと直感的に理解する。
「アヤト……私、君のことが好きだよ」
コハルは涙を浮かべた目で俺を見つめる。コハルの体は震えていたが、目はしっかりと俺の目を見据えていた。
「コハル……ありがとう。でも、今はまだ答えは出せない。ごめん」
「……そうだよね。あはは、私こそごめんね?突然こんなこと言って迷惑だよね?」
「そんな事はない!……ただ、今は考えがまとまらないというかなんというか……。でも必ず答えは出すから!それまで待っててくれないか?」
「……うん。約束だよ?」
俺とコハルは小指を出し、絡める。
「ふふっ」
「ふっ」
俺たちは自然と笑顔が溢れた。何故かは分からないけど温かい。そんな気がした。
その後、キリトも目を覚まして一件落着となった。
「私たち、血盟騎士団を離れようと思うの」
「今日の軍もそうだったけど、クラディールの件もあって、最近ギルドの方針が少し変わって来てる気がするの。今の血盟騎士団を客観的に見てどうなのかを見ておきたい」
アスナとコハルは帰り道にそう言って来た。確かに最近、最前線のギルドは新メンバー集めに力を入れている。当然血盟騎士団も例外ではない。中層プレイヤーからの入団者が増えていた。例としては最初あった一番隊と二番隊だけでなく今では三番隊、四番隊まで出来たほどだ。
「離れるならヒースクリフにも言わないとな」
「うん。団長、認めてくれるかな?」
「わからない。団長はいい人だけど、なんていうか底が知れない人よね」
ヒースクリフ。血盟騎士団団長にして唯一無二のスキル、《神聖剣》の習得者である。そのカリスマ性で瞬く間に血盟騎士団をトップギルドに伸し上げたプレイヤーで、コハルとアスナをスカウトしたのも彼だ。
アスナはヒースクリフにメッセージを送る。
「ところでよ!キリトのそのスキルはなんだよ?剣を二本使えるなんて聞いた事ないぞ?」
「これは《二刀流》ってエクストラスキルだ。恐らくヒースクリフの《神聖剣》と同じユニークスキルと呼ばれるやつだと思う。アヤト。お前のそれもじゃないのか?」
キリトの一言で全員が俺の方を見る。俺は全員を見渡すと口を開いた。
「そうだよ。スキル名は《無限槍》。槍のソードスキルを反動の硬直なしで連続で使えるようになるスキルだ」
「それで連続でソードスキル使えてたのか!……そういえばあの時、アヤトの攻撃が二重に見えたんだがあれはなんだよ?」
「それも《無限槍》のおかげだな。《無限槍》はさらに敏捷が1.5
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