第一章
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どうして暮らしているのか
タケダ君の学歴は中卒だ、学歴社会はどうかという者でも流石にそれはまずいと言うのはこれで彼が元ヤンキーでしかも引きこもりでニートだからだ。
しかも家族はなく生活保護も受けていない、これでは市役所で彼の存在を把握している人達もどうして暮らしているのか不思議だった。
「家族はいないし仕事もない」
「外にも出ない」
「どうして暮らしているんだろう」
「ちゃんと税金は納めているし」
何とそうしたことはちゃんとしているのだ。
「年金のお金も払ってるし」
「ちゃんと食べてるみたいだし」
「生活がわからないな」
「生活保護儲けていないのに」
彼等にとっては謎だらけだった、それでだった。
市役所から入り立ての男子職員が一人彼の家に派遣されて状況の把握の為に彼と直接会うことにした。その彼は。
「実は同じ中学で」
「顔見知りだね」
「はい、ただ」
職員は上司である課長に話した。
「付き合いはなかったです」
「彼が元不良だったからかな」
「物凄く柄が悪かったんで」
それでというのだ。
「付き合わない様にしていました」
「そうだったか、しかしな」
「それでもですね」
「同級生で同じ中学だったのも縁だ」
大学を卒業したての彼に言うのだった。
「それでだよ」
「彼の家に行ってですね」
「話してくれ、ただ彼が何かしたら」
課長も元ヤンということからこうも言った。
「その時胃はね」
「警察ですね」
「うん、呼んでいいから」
その彼等をというのだ。
「それでだよ」
「後は逮捕ですね」
「何なら警察官も一緒にね」
「そうしてくれると有難いです」
職員も断らなかった、こうしてだった。
彼はタケダ君の家に行った、そこで知り合いの警官にボディーガードも依頼してそのうえで同行してもらうことも忘れなかった。
それで彼の家に向かって車を進めている中でその警官に言った。警官は彼より少し年配のやや太った男だ。
「同級生ですが元ヤンで」
「うん、突っ張ってたんだね」
「中学校を卒業してから」
「ずっと引きこもりだったんだね」
「そうなんですよ、一体どうして暮らしているか」
それはというのだ。
「誰もです」
「知らないんだね」
「けれどちゃんと税金も納めていて」
「年金のお金もだね」
「払っていまして」
それでというのだ。
「引きこもりですが」
「ちゃんとだね」
「払うものは払っていて」
「市民生活はしているんだね」
「そうなんです」
引きこもりかつニートと言われている様な立場でもというのだ。
「これが」
「生計はどうして立てているか」
「若しも、ですよ」
信じたくないがと前置きしてだ、職員は警官に話し
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