閑話4 ヒカルノと太郎(表面)【中編】
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いそうだけど、学生時代、敵対してた陣営に『黒幕』とか陰口叩かれていたのも分かるわ(偏見)。
かつて言われた言葉を思い出しながら、暇潰しに自室をゴロゴロと転がり、ヒカルノはそう、呟いた。
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あの後に、生徒会室に寄った太郎は、パソコン部でのやりとりを簡潔に(結果だけ)報告した。
勿論、脅迫まがいのやりとりは、上手くぼかして。
そして、約束通り、『手間賃』という形で、私をファミレスに連れていった。
『やった!奢りだ!』
勿論、貴重な暇潰し時間を邪魔された私は、思うまま頼んで食べた。
『くっ、やるわね太郎。私を罠に嵌めるなんて』
…………太郎の財布にダメージを与えようと食べ過ぎて動けなくなったが。
『やっばい、チョーお腹パンパン。動けん…………』
心の声通り、お腹いっぱい過ぎて直ぐに帰れず、ぐったりしていた私。
だが、その時、ファミレスに大量の人々が!
夕飯時だからね、しょーがないね。
だが、お腹いっぱいで動けない私にとって、入り口で座れず待っている客たちのプレッシャーは割りと困った。
太郎は、ヒカルノを可哀想な人をみる目で眺めていた。
そのため、気が利いてかつ、弱く哀れな私(?)は、飢えた狼こと太郎に、ファミレス隣のカラオケ屋に浚われてしまうのでした。まる。
………………!?!?!?。
多分、太郎がそのヒカルノの身勝手な(心の)感想を聞いたら、フェミニスト思考をかなぐり捨ててひっぱたきそうである。
実際、心の声を聞く限り、被害者はむしろ太郎の方ではないだろうか?
と、ナレーションは思いました。
閑話休題。
では、ここで当時のヒカルノのアホな行動を見せられた太郎の視点から、『この時のこと』を見てみよう。
まず、太郎パソコン部にいったのは、ちゃんと理由がある。
その理由を簡単に言えば、『自分の特許出願等に付き合ってくれる、有望な科学者の発掘』であった。
まず、この件について、読者の方々はなぜ、束を頼る『だけ』では駄目なのか不思議に思うだろう。
なるほど、その通り、束を頼れば手取り足取り、ついでに腰とり(?)教えてくれるだろう。
そのために、自分の研究を後回しにして。
太郎は、出来ればそれを避けたかった。
意外だと思うかもしれないが、彼も転生してもう十数年。
ネジ曲がった心は完治せずとも、純粋な愛をくれた二人や、父親代わりに面倒を見ていて、慕ってくれた一夏により、少しはマトモな精神を持つようになった。
少なくとも、深く親しくなった相手の幸せを願うくらいには。
だから、自分の仕事の為とはいえ、束の負担が大きすぎる、『技術関連全部束たより』は
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