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翠碧色の虹
第三十三幕:移り変わる虹
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時崎「よし! ネットワークに接続できた!」

電波の状態も良好だ。更に説明書を読み進めると、ゲストユーザーアクセスの設定があった。これは、未登録のネットワーク端末を自由に接続できる設定だ。七夏ちゃんの家が民宿である事を考えると、お泊りのお客様にもネットワークが利用できるように設定しておく方が良いと思うので、設定しておく。とりあえず、IDとパスワードは「KAZAMI」としておいた。ゲストユーザーとしても無事接続できた。あとは、直弥さんにIDとパスワードと、ゲスト用のIDとパスワードを伝えておけばよい。

時崎「あ、七夏ちゃんのMyPad!」

七夏ちゃんのMyPadは、俺の携帯端末と接続されているので、ネットワークは利用できるが、俺がこの街を去る時には、設定を変更しなければならない。忘れないように、今設定を行っておこうと思う。居間へ向かうと、凪咲さんがひと息ついていた。

凪咲「柚樹君、お疲れさま」
時崎「お疲れ様です。無線ネットワーク機器の設置が終わりました」
凪咲「ありがとう」
時崎「これ、IDとパスワードのメモになります。直弥さんにも同じ物を渡しておきますので」
凪咲「これは、どうすればよいのかしら?」
時崎「大切な情報になりますので、無くさないような場所に保管をお願いします」
凪咲「わかりました。ナオにも伝えておくわ」
時崎「はい」
凪咲「七夏なら、自分のお部屋に居ると思うわ♪」
時崎「え!? あ、はい。ありがとうございます! お客様は?」
凪咲「先ほど、お帰りになられました」
時崎「あ、すみません。お見送りできなくて・・・」
凪咲「気にしなくていいのよ」
時崎「ありがとうございます」

俺は、会釈をして七夏ちゃんの部屋に移動する。トントンと軽く扉を叩く。

七夏「はーい☆ あ、柚樹さん☆」
時崎「七夏ちゃん! お疲れ様! 今、忙しいかな?」
七夏「えっと、お客様は帰られましたので、少しのんびり過ごしてました♪」
時崎「そう。少し、時間あるかな?」
七夏「はい☆ あ、どうぞです☆」
時崎「ありがとう」

七夏ちゃんに案内されて、部屋の中に入る。机を見ると宿題をしていた様子は無く、小説を読んでいたのだろうか? そうか! 今日は土曜日なので、宿題はお休みなのかも知れない。セブンリーフの写真立てが目に留まる。俺が七夏ちゃんへプレゼントした写真立てだ。後から知った事だが、結果的に「お誕生日プレゼント」になった思い出の品だ。しかし、その写真立てに写真は入っていなかった。まだ、七夏ちゃんにとって写真は重たい存在なのだろうか?

七夏「えっと・・・」
時崎「あ、ごめん。あまり女の子の部屋を眺めるのは良くないよね」
七夏「いえ。片付いてなくてその・・・」
時崎「充分、綺麗で可愛いと思うよ!」

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