第三十一章
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「じゃあこれからはあらためてな」
「人間の身体でだね」
「ライダーとしても医者としてもな」
「働くんだね」
「そうするな、医者だとどうしてもな」
九条は自分の職業のことから話した。
「人間の身体がある方がやりやすいからな」
「ではね」
「また医者としても働かせてもらうな」
「他の人達も出来るけれど」
「私は元々バグスターだから」
明日那はそれでとだ、青年に微笑んで答えた。
「このままで」
「俺もだ、このままでいい」
パラドもこう青年に答えた。
「バグスターのままでな」
「そう、ではね」
「あの、こいつはもうね」
ニコは檀を指差しつつ青年に話した。
「バグスターでも何でもね」
「どうすべきというのかな」
「必要な時以外絶対に脱獄出来ないところに入れておくべきだけれど」
「待て、私はまた隔離か」
「脱獄して無茶苦茶したでしょ」
ニコは怒る檀にむっとした顔を向けて反論した。
「だからよ」
「私を束縛すことなぞ誰にも出来ないのだ」
「君を収容する場所はもう用意してあるよ」
日向がその檀に極めて冷静な声で告げた。
「そこに入ってもらうから」
「くっ、もう決まっているのか」
「それで君はどうするのかな」
青年は檀にも律儀に尋ねた。
「そうして欲しいなら人間の身体に戻れるけれど」
「私は私だ」
檀は青年の申し出にこう返した。
「バグスターの身体でもだ」
「いいんだね」
「そうだ、私は私であるしこの身体は幾ら死んでも蘇ることが出来る」
コンテニュー出来てというのだ。
「だからこのままでいい」
「そう。それじゃあね」
「私はこのままだ」
「では今度はこれまでの十倍、十重の警護で隔離しよう」
「おのれ、また何かあれば出てやる」
「いい加減にしろ、しかし今回の戦いは終わった」
鏡は檀に呆れながらもこのことはよしとした。
「また戦うことになっても今は少し休める」
「そうだな、今は休んでだ」
花家も鏡の言葉に頷いて言った。
「英気を養っておこう」
「うん、皆患者の人はいるから色々頼むよ」
院長はライダー達に自分の立場から話した。
「これからもね」
「はい、医師としてもライダーとしても」
宝生は院長に確かな顔で応えた。
「やらせてもらいます」
「そういうことでね」
「無論私もだ」
檀は誰からも言われないが自分から出て来た。
「思う存分やらせてもらう」
「御前はいいからな」
「本当に少しは大人しくしろ」
九条とパラドが即座に突っ込みを入れた。
「本当にな」
「静かに隔離されていろ」
「こいつが一番厄介だからな」
「何とかしないとな」
鏡も花家も容赦しない。
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