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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【魔法先生ネギま!】編
243 目覚めたらデス・メガネ
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子の兄≠ェ居ると云う。

(……これでそのシュンとやらが銀髪オッドアイとかだったら、役満だよな。……さて…)

「そう云えば()いてもいいかな?」

「……? 俺に答えられることなら構わないが…」

余り詮索してもタカミチに怪しまれるだけなので、シュン・スプリングフィールドについてはそこまでとし──これから≠ノついて思案しようとした矢先、不意にタカミチがそう口を開く。

タカミチにはいろんな事を(たず)ねさせてもらったので、等価交換と云う訳ではないが俺は頷いた。

「一体、君は何者だ?」

タカミチの質問はある意味単純明快であれど、ある意味曖昧模糊(あいまいもこ)であった。

しかし、タカミチが云わんとしている事は大体判る。

「ネギ・スプリングのクローン体>氛氓セけど、タカミチが知りたいのはそういう事≠カゃないだろう?」

「ああ、僕は科学者や哲学者とかじゃないから詳しくは門外漢だが、これでもいろんな人を見てきたんだ。これだけは云える。……君はこういった事に♀オれているね?」

「……ほう…」

「君は喚くでも思考を停止させるでもなく──かといって僕の言葉に唯々諾々(いいだくだく)になるでもなく、的確に自分の身の上≠知ろうとしている。最初からだ。……それをあんな状況下からそう時をおかず出来るなんて──言い方は悪いけど普通じゃない」

タカミチの指摘に思わず>氛氓ニ云った(てい)で感嘆の息っぽいモノを洩らしてみれば、タカミチはそう思い至った思考の経緯を述べる。別に、タカミチに探られて痛い腹が有るわけではないので、韜晦(とうかい)しよう、とかはこれといって思わなかったので、その辺りから俺の違和感≠ノ気付いたらしい。

「普通≠フ定義はさておくとして──まぁ、確かに俺はこう云った突飛な出来事への耐性はある」

「じゃあ、やっぱり…」

「どうやっぱり≠ネのかは判らないが、俺はこの身体にいつの間にか憑依していた存在だ」

「憑依…。それならやっぱり≠セ。……口の動き方とかがまんま日本語だったからね」

「へぇ…」

今度は素で感嘆の息を洩らしてしまう。タカミチからしたら候補の一つであろうが、さすがと云うべきか。

タカミチは会話のイニシアチブを取ったつもりなのか──実際取られているのだが、「さて…」と前置きすると俺に()いてきた。

「君はこれから≠ヌうする?」

「俺のこれから≠ヒ…」

それは俺も頭を悩ませている事であった。

……とは云え、実際のところ選択肢は三択に等しい。

研究所からの道程からしてここが魔法世界(ムンドゥス・マギクス)≠セと予想出来るが、地理に全く明るくない。
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