暁 〜小説投稿サイト〜
DQ8 呪われし姫君と違う意味で呪われし者達(リュカ伝その3.8おぷしょんバージョン)
第二十話:逃げるは恥だが、役に立ちまくる
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
て……

「おおアハトよ! この中には隠し通路が存在するぞ!」
「一人ずつしか入れないけど、この扉を閉めると奥の抜け道が開く仕掛けになっている。さぁ、ここから外に出れるぞ」

「なる程……拷問器具が隠し通路になっているなんて誰も考えない。ましてや(いず)れ身に降りかかるかもしれない物の傍になんか近寄らないもんな。これを考えた奴は我が国の金庫制作を考えた奴の同類だろう……性格の悪さが滲み出ている」

「それは我が国の国王陛下のことでしょうか、ウルフ宰相閣下?」
効果は無いだろうけど、リュリュさんの手前、嫌味で釘を刺しておく……
しかし以前も金庫のことを言っていたが、どれ程性格悪い造りなのだろうか?

「ああゴメン……言い方が回りくどかった? それ以外の表現をしたつもりはないんだけどね」
「ほんっとコイツ腹立つ……」
案の定、嫌味の効果は無く、むしろリュリュさんの機嫌を悪くするだけだった。

「ククールちゃん、ちょっと……」
「ク、ククール……ちゃん?」
それ程親しくなってるとは思えないし、実際親しくないことがククール氏の反応から覗えるが、リュリュさんは気にすることなく話し掛ける。ここら辺は父親譲りだろう。

「この抜け道拷問器具は通常の拷問器具として使用出来ないの? ある特定の人物が抜け道を使用する時だけ拷問器具に変更したいんだけど」
「い、いや……そういう事は……」

「ククール、気にするな。この女のマゾな性癖に付き合うことないぞ」
「わ、私用じゃ無いわよ! お前用だ!!」
ククール氏もリュリュさんが如何いう意味で言ったのかは理解してるだろうけど、それでも腹立つ返しをしてくる。

「分かった、分かった……そういう事にしといてやる。ククール……コイツの性癖のことは忘れてやってくれ」
「だから、お前用だって言ってんだろ!!」

「分かったって。皆……そういう事にしてくれよ。これでも彼女は姫君だからさ(笑)」
「うぅぅぅ〜〜〜!!!!」
リュリュさんが美しい顔を歪めて悔しがる。誰もリュリュさんの性癖を疑ってはいないが、ウルフ殿の言い方が兎も角腹立つ。

「お、おい……良いからサッサと行ってくれないか」
流石に付き合ってられなくなったのか、ククール氏が脱出を急かしてきた。
そんな彼をウルフ殿は軽く見ると、肩を竦めて戯ける。性格悪すぎ……

「トロデのオッサンが先行してるから、次はアハト君が行ってくれ。その後にレディーファーストでゼシカ。ヤンガスはその次……文句ないだろ?」
別に脱出の順番に文句を言うつもりは無いが、ゼシカ嬢をレディーファーストで先に行かせるのに、何故リュリュさんは後回しなのだろうか?

「脱出路を知ってるククールは全員に気を配れる様に中間としてヤンガスの後ろ。殿はラ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ