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逆さの砂時計
純粋なお遊び
合縁奇縁のコンサート 7
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っと辛い目に遭うぞ」
「逆に気になるわよ!」

 命や尊厳を失う以上に辛いって、なに??
 本当に何をしたの、プリシラさん??

「……人間って……」

 ああ、ほら! リースリンデまで思いっきり引いちゃったじゃない!
 アーレストさんも…………
 アーレストさん……なんか、すごく大切にしてた物を手放す瞬間みたいな遠い目をして、うっすら笑ってる?

「……まあ、彼女については、ひとまず置いておくとして。鳥を放った後でわざわざ貴方を使いに寄越したということは、貴方にはまだ伝言以外にも、なにかしらの役目が割り振られているのですね?」
「ああ」

 受け取った書状を丁寧に畳むアーレストさんに向き直ったレゾネクトが、ぎこちない動きで頷く。

「「本当は、ソレスタ神父とフィレス様をそっちに連れてってもらおうかと思ったんだけどね、ほら。今日ってちょうど、百合根感謝の日じゃない? 二人には中央教会で百合根の下処理を含めていろいろお願いしたいのよね。こっちも総出で頑張ってはいるんだけど、人手が全然足りないんですもの。でも、そっちも表に出られるのが一人だけじゃ大変でしょ? そ・こ・で、変幻自在なレゾにゃんを譲ってあげるから、有効に活用してねっ!」と」

「「「レゾ『にゃん』??????」」」

「「特にマリア様。貴女にはレゾにゃんを自由にできる正当な権利がある。お気が済むまで、とことん扱き使ってくださいませ」……とも言っていた。お前達がそうしたいと思うなら好きなように命じろ。俺はその為に、ここに留まれと指示を受けている」

 れ……れぞにゃん、って……

「い、一瞬、衝撃を通り越して、頭が真っ白の域に踏み込んじゃったけど、要するに、お手伝い係として派遣されたのね? 貴方は」
「鳥の到着を合図に、フィレス達を連れてくるまでの間はな」

 雑用係の身上を素直に首肯する、元魔王。

(……私達の戦いって、なんだったのかしらねぇ……アルフリード……)

「彼女が関わっている時点で心配無用と判ってはいましたが、ソレスタ達は無事に、クロスツェル達と合流できたんですね」

 アーレストさんも。
 この上ない呆れっぷりを披露しつつ、書状を袖の内側にしまい込む。

「今日の昼頃にな」

 …………え?

「ソレスタさん達とロザリア達は、昼頃にエルフの里で合流して、それから皆で中央教会へ移動したってこと?」
「ああ」
「プリシラさんと貴方が顔を合わせたのも」
「その時だな。クロスツェルの記憶を通してなら、何度か見ていたが」

 嘘でしょ……初対面の後、たった数時間で形成されたの? この力関係。

「私達、産まれる時代を大きく間違えていた気がするわ」
「これも、お前達勇者一行が残した成果の一つなんだろ
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