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仮面ライダーエグゼイド この手の中
第十章
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「いいな」
「そうですね、お話も大事ですが」
「今は戦いだ」
 バグスター達とのそれとだ。彼はエグゼイドに話した。
「その方が先だ」
「だからですね」
「今はだ」
「戦ってそして」
「その後で、ですね」
「ゆっくりと話そう」
「それじゃあ」
「行くぞ、敵の数は多い」
 見ればバグスターの数はかなりだ、東京都庁を後ろにしてバグスターの大群が彼等の方に来ている。
 その彼等にだ、エグゼイド達もゴースト達も向かった。彼等は今息を合わせてそうして戦いだした。
 ライダー達はバグスター達に正面からぶつかりその拳と蹴りそして武器で倒していく、戦いはじめてすぐにだった。
 エグゼイドはバグスター達の違和感に気付いた、その違和感はというと。
「おかしい。何かこう」
「そうだな、ゲームのキャラだな」
「そのままの動きだな」
 ブレイブとスナイプも戦いつつエグゼイドに言ってきた。
「それも悪い意味でな」
「完全なパターン化された動きだ」
「性能はそのままでも」
 オリジナルのバグスターと、というのだ。
「そこに思考がないですね」
「ああ、全くな」
「それがない」
「感情もない」
「そうしたものもな」
「そうだな」
 レーサーも感じ取っていた、そのことは。
「今俺達が戦っている連中には思考や感情がない」
「私はそうしたものも入れていた」
 ゲンムはこのことをあえて強調して言った、彼も戦っていてバグスター達を圧倒的な力で倒していっている。
「決まりきった動きをする敵を倒しているだけでは飽きる」
「だからだよな」
「人工AIを工夫していたがな」
「今のバグスター達にそんなものはないな」
 パラドックスも戦っている、そうしつつ彼もバグスターとしてそのことを実感していた。
「何でもない。パターンだけの動きをしている」
「私はこの様なことは断じてしない」
 ゲンムは憤りさえ込めて言い切った。
「敵についてもだ」
「御前なら必ずだな」
「然るべき知能や思考を入れる」
 バグスターについてもというのだ。
「現に今までそうしてきたが」
「俺についてもだな」
「そうだ、それがどうも人間を造り出していたがな」
「俺は人間か」
「違うか」
 ゲンムはパラドックスと共闘する形になった、共に背中合わせになりそうして迫り来るバグスター達と対峙しその中で話すのだった。
「それは」
「そうかもな。俺と永夢は話して理解し合った」
「それが出来るものが人間の筈だ」
 ゲンムは確かな声で答えた、言い切ったと言ってもよかった。
「心と心で名。私を理解することなぞ誰も出来ないがな」
「それは御前に問題があるからだ」
 パラドックスはゲンムの今の言葉は鼻で笑ってみせた、そうしつつ迫るバグスター達を軽やかにダン
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