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NARUTO日向ネジ短篇
【お前の物語】
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してくれた試しなんてねぇけどさ。まぁ父ちゃんの火影の立場も忍の在り方ってのも大体分かったし、前よりは父ちゃんの味方くれぇはしてやれるかなぁ。……けどオレは火影目指すよりもサスケのおっちゃんみたいに、里や火影を裏で支えていけるようになりてぇと思ってるし、それに火影はサラダが目指してるから、サラダが火影になったら全力で守って支えてやろうと思ってるんだ」

 そこでボルトはナルトのようにニカッと笑った。

「そうか……。自分がこうしたいと思える事が明確に見つかったんなら、それでいいんじゃないか?」

「おう、これはオレの物語だからな!」

「フ……、そうか」


「そういやオレさ、父ちゃんとサスケのおっちゃんが手助けしてくれたおかげでモモシキの奴にトドメ食らわせられたんだけど……そん時父ちゃんが大きくしてくれた螺旋丸、すっごく重く感じたんだ。色んな意味でさ」

 ボルトはその時の事を鮮明に思い出すように天井を仰ぐ。

「何かこう……色んなもんが伝わってきたっつうか……、はっきりとは分からねぇんだけど、父ちゃんが今までどれだけの経験してきて螺旋丸をあんなに大きく出来るようになったのかって考えたら、胸の辺りが熱くなって泣けてきちまってさ。……オレってば父ちゃんのこと、イタズラや不正なんかで気を引こうとしてただけでちゃんと知ろうとしてこなかったんだなって」

 ネジはじっと黙って静かにボルトの言葉に耳を傾けている。


「これからは、時間ある時に少しずつでも父ちゃんが経験してきたすっげぇ長い話をちゃんと聞こうと思うんだ。母ちゃんとか、周りからは父ちゃんの話それとなく聞いてきたけど……真に受けなかったし、やっぱ直接父ちゃんから聞いて知りたいからさ」

「あぁ……、その方がいい」

「えっと、あとさ……これ言っていいのか分かんないけど──」

 ボルトは躊躇うように下向き、片手で軽く頭をかく。

「……何だ?」

「いや、その……ひとつだけ、はっきり見えちまったことがあって……それが今でも、忘れらんなくてさ」

「何をだ」

 案じるようにボルトを見つめるネジ。


「オレの小さな螺旋丸を、父ちゃんが大きくしてくれた時に……ネジおじさん、に似た人が、死んじまってる、みたいな──。身体に、二つの大きな穴が、空いちまってて……血の跡が、あって。それを、写真で見たことのある若い頃の父ちゃんと母ちゃんが、すごく悲しそうに見つめてる、ような──」

 あまり思い出したくなさそうにたどたどしく話すボルトは、首に掛けているペンダントを無意識の内にギュッと片手で握って俯いている。


「──?一命を取り留めはしたが、その可能性も十分有り得たかもしれない」


「ネジおじさん……」

 苦しげな表情
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