09紙製品の石火矢
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収量が多いものが選ばれ、どの種類が定着しやすいか実験される。
この辺りにも肥料が撒かれ、窒素、カリウム、鱗成分が増やされる。
もともと豆類というのは、窒素過多状態に土壌を変更して、自分だけが繁殖できるようにして他の植物の繁殖を阻害する作物である。
それでも連作によって窒素成分が減り、カリウム分だけでなく、土壌菌が減って空中窒素固定菌も減少した後、窒素過多に近くなるまで追加が可能になる。
「またシヨウより念話があった。天然痘やコレラ菌を撒くと、邪馬台国は追い払えるが、この国が滅びかけて立ち直れなくなるそうじゃ、勝つ手段は幾らでもある、まずは赤痢程度にしておいてやれ」
「ははっ」
作業の経緯を記録していた長老の一人が、木簡に何かを書いて子供の伝令に渡し、他にも連絡を伝える。
イチヨウ婆様はヨツハ様と行動を共にしているが、他の長老は木材と竹の伐採の監督。
若い者がやっている川の浚渫と堤防建設。器用な者と女手でボウガンと糸車、大型織機の作成。
子供の作業である砂鉄集め、干しレンガ作り。火が扱える女手で焼きレンガの製作と炭焼き窯、登り窯の建設などの監督に回っている。
村中に煙が起こって戦争の準備に入り、伐採音が響いて川の石も堤防の一部として積み上げられて砂鉄をごっそり回収。上流に小型のダムも作られて行く。
「ヨツハ様、奴らを追い払う他の手段とは?」
「火薬ができたなら、竹筒と紙で大砲を作る。鉄の筒ができなくとも、石火矢は作れるのだ」
このヨツハに降りて来たのは復讐の鬼で悪魔だった。もう出雲の神ではない。
紙の伝来は、仏教伝来とともにやって来て、5世紀頃伝わったそうだが、その1500年前に製法が伝来した。
現代の洋紙も、重ね合わせれば丈夫だが、自然の草花の繊維を重ね合わせた和紙はもっと頑丈である。
過去に紙を巻いて銃身として、ストックを着けたり肩に担げるようにした大砲は存在した。
筒の内部が燃焼、破損するので、難燃加工をしたとしても、ある程度の使い捨てで、鹵獲再利用されないで済む兵器。
使い捨てロケットランチャー、RPGなどと同じ運用ができる。敵に火薬は無い。
竹は縦方向の繊維は頑丈だが、縦に割ると簡単に裂けて加工しやすいので、火薬の内部破裂には耐えられない。
多少難燃性で、紙のように崩壊燃焼しないので、外側を紙で補強するか、竹の繊維や鉄線で周囲を巻いて裂けないように強化する。
完全に溶かした銑鉄やライフリングを作るのは古代では不可能だが、青銅や石膏を流し込んで、無理やりにでも石を投射する兵器を作る。
丸い砲岩状の鉄も作れないし発射できないが、ブドウ弾のような石礫を散弾として投射する。
味方の被害を考慮しないで撃つか、点火したら塹壕に飛び込んだり、土にでも埋めてから暴発
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