第三十二幕:不思議ふしぎの虹
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リンスと、こっちのシャンプーは、七夏のお気に入りです♪」
時崎「なるほど!」
まただ。七夏ちゃんが自分の事を「ななつ」と話した。嬉しくて、もっと七夏ちゃんの「ななつ」を聞きたくなってくる。
七夏「えっと、これを2本ずつ、よいしょ!」
時崎「あ、俺に任せて!」
七夏「ありがとです☆ 後は洗剤かな?」
リンスとシャンプーはたいした事無かったけど、洗剤5個は思っていたよりも重たく、七夏ちゃんは、一人でいつもこんなに買っているのかなと思ってしまう。
七夏「柚樹さん? 大丈夫ですか?」
時崎「え!? 俺は全然大丈夫だけど、普段、七夏ちゃんはこんなに沢山買うの?」
七夏「いえ。普段はリンスとシャンプーがひとつずつ、洗剤も1つか2つです」
時崎「なるほど。よかったよ」
七夏「え!?」
時崎「七夏ちゃん、いつもこんなに沢山買っているとしたら大変だと思って」
七夏「あ、ごめんなさい。重たかったら私も少し持ちますので」
時崎「俺は全然大丈夫だよ!」
七夏「お母さん、柚樹さんが一緒だからって・・・あんまり沢山にならないように、お話しておきますね」
時崎「このくらいなら全然大丈夫だから!」
七夏「ありがとうございます☆ 後のお買い物、急ぎますね」
時崎「そんなに慌てなくてもいいよ」
残りのお買い物を済ませると、七夏ちゃんは、重たいお醤油を持ってくれた。お醤油も俺が持とうとしたんだけど、そこは譲ってくれなかった。
七夏「男の人だけに重たい荷物を沢山持たせて、一緒に歩くのは、心が痛みます」
七夏ちゃんに「心が痛む」と言われては、俺も辛くなる。ここは素直に七夏ちゃんの言う事に従う。
時崎「ありがとう。七夏ちゃん!」
七夏「こちらこそです☆」
お店を出ると、二人の影法師が長くなっていた。七夏ちゃんと一緒に、風水へと急いだ。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
七夏「ただいまぁ☆」
時崎「ただいま」
凪咲「柚樹君、七夏、おかえりなさい。おつかい、ありがとう」
時崎「はい」
七夏「あれ? お客様?」
七夏ちゃんは下駄箱の中にある靴を見て、お客様が居る事に気付いたみたいだ。
凪咲「そうなの。二人が出掛けている間にいらして、今日お泊りくださる事になったの」
七夏「私、急いで準備いたします」
時崎「七夏ちゃん?」
七夏「柚樹さん、また後で☆」
時崎「あ、ああ」
七夏ちゃんが急に遠くなってしまったような気がした。気のせいだといいけど。
凪咲「柚樹君、冷茶ありますから」
時崎「ありがとうございます! 凪咲さん!」
凪咲「はい?」
時崎「俺も、手伝える事がありましたら、手伝いますので!」
凪咲「ありがとう! では、後でお風呂の準備をお願いできるかしら?」
時崎「はい!」
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