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翠碧色の虹
第三十二幕:不思議ふしぎの虹
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その写真をしばらく眺めていると−−−

七夏「柚樹さん!」
時崎「えっ!? あ、七夏ちゃん!」
七夏「えっと・・・お待たせです」
時崎「あ、ああ。小説は買ったの?」
七夏「はい☆」
時崎「よし、じゃあ、電気店に寄ろうと思うんだけど、七夏ちゃんはどうする?」
七夏「一緒に見にゆきます☆」
時崎「了解! 何か買うものある?」
七夏「乾電池です☆」
時崎「なるほど! それじゃ!」
七夏「柚樹さん、もういいの?」
時崎「え!?」
七夏「えっと、本・・・読んでたみたいだから・・・」
時崎「ああ、眺めてただけだから」
七夏「眺めてた・・・」
時崎「? どうしたの?」
七夏「いえ、なんでも・・・ないです」

七夏ちゃんと電気店へ移動する。やはり人が多いな・・・七夏ちゃんとはぐれてしまわないように気を付けなければ。周りに気をつけながら歩いていると、一人の女の人が目に留まった。白いワンピース姿の女の人・・・さっき、写真雑誌「フォトテク」で見た女の人とイメージがよく似ている。とても清楚で綺麗だと思い、自然と視線で追いかけてしまっていた。

七夏「柚樹さん?」
時崎「えっ!?」
七夏「えっと・・・な、なんでもないです!」
時崎「七夏ちゃん? どうしたの?」
七夏「・・・・・」
時崎「七夏ちゃん?」
七夏「や、やっぱり、男の人って・・・胸の大きな人がいいのかな?」
時崎「え!? 胸?」
七夏「そ、その・・・柚樹さん、胸の大きな女の人を目で追いかけてました」
時崎「なっ!」
七夏「さっき、本屋さんでも、似たような女の人の写真を見てました・・・」
時崎「うっ!」

今更ながら、七夏ちゃんの人を見る観察力には驚かされる。俺はあまり意識していなかったけど、確かにあの写真のモデルさんも、今見た女の人も、ふくよかな胸の持ち主だったな・・・いや、今、大切な事はそうじゃないっ! 七夏ちゃんがどのような事を考えていて、どのように答えれば喜んでくれるかが大切だ。

七夏「・・・・・」
時崎「さっきの女の人が着ていた服」
七夏「・・・え!?」
時崎「白いワンピース、七夏ちゃんにとってもよく似合いそうだなーと思ってね!」
七夏「あっ・・・」
時崎「ありがとう! 七夏ちゃん!」
七夏「・・・はい☆」

察しの良い七夏ちゃんは、俺の話した「ありがとう」の意味を正しく受け取ってくれるはずだ。だけど、七夏ちゃんも胸の大きさを気にしているんだなと思ったりしながら、これ以上その話題には触れない事にする。俺は、話題を変えた。

時崎「電気店で、直弥さんから頼まれた無線ネットワーク機器を探すけど、ここで売ってなければ、隣町まで見にゆかなければならないかな?」
七夏「そうなの?」
時崎「少し、特殊な機器になるからね。七夏ちゃん
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