第三十二幕:不思議ふしぎの虹
[3/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
て♪」
時崎「七夏ちゃんは、お姉さんだと、しっかり者で、妹さんだと、甘えん坊さんになるのかな?」
七夏「くすっ☆」
今の七夏ちゃんは、しっかり者と少し甘えん坊さんの二面性を持っていると思う。七夏ちゃんに兄弟が居たとすると、その兄弟さんの瞳の色は七夏ちゃんと同じになるのかとか、お互いに瞳を見ると、どのように見えるのかとか、そういった事を考えてしまうので、七夏ちゃんは、一人っ子で良かったのかも知れない。そして、その事が七夏ちゃんの心を「のんびりさん」にしているのかも知れないな。
凪咲「七夏!」
1階から凪咲さんの声が聞こえてくる。
七夏「はーい☆ それじゃ、柚樹さん! また後で☆」
時崎「ああ! お料理、楽しみにしてるよ!」
七夏「はい☆ 失礼します☆」
七夏ちゃんはボールを抱えて1階へ降りてゆく。突然の事で驚いた。いつもは扉を叩いてくれるんだけど、余程慌てていたのか、嬉しかったのかな。七夏ちゃんへのアルバムが、今見つかってしまわないように気を付けなければならないな。再びアルバム作りの続きを行う。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
お昼も七夏ちゃんと一緒に頂いた。おむすびと、玉子焼き・・・ではなく目玉焼きがあった。
時崎「あれ? これってさっきの双子の卵かな?」
七夏「はい☆」
見たところ、その目玉焼きの黄身はひとつしかなかった。なるほどそういう事か!
時崎「ありがとう! 七夏ちゃんと一緒に半分ずつになったんだね」
七夏「くすっ☆」
この不思議な玉子を七夏ちゃんと一緒に頂けるのは、この先、そうそう無いだろう。俺はゆっくりと味わって頂いた。
時崎「七夏ちゃん、この後、お買い物だよね?」
七夏「はい☆ お食事の後、急いで準備いたします」
時崎「そんなに慌てなくていいから。食事の後片付けは、俺に任せて!」
七夏「え? いいの?」
時崎「もちろん! 七夏ちゃんを待ってる間に、俺がお片づけを行えば効率的だからね!」
七夏「ありがとうです☆」
些細なことでも、少しずつ七夏ちゃんの助けになれるようになりたいと思う。
食事を終えて七夏ちゃんが出かける準備を行っている間に、お片づけを行う。凪咲さんから、少量の洗剤で効率よく片付ける方法を教わる。比較的汚れの少ない食器から洗ってゆくらしい・・・俺が思っていた事とは逆だ。他に見よう見まねで行っても、なかなか同じようには出来ないなと実感する。
凪咲「柚樹君、ありがとう」
時崎「いえ。色々とすみません」
凪咲「いいのよ。少しずつで。柚樹君は出かける準備、大丈夫かしら?」
時崎「はい。いつでも出かけられますので。部屋に戻って、荷物を取ってきます」
凪咲「ええ」
居間で、七夏ちゃんを待つ。浴衣姿の七夏ちゃんは、やはり出かける準
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ