第四章
[8]前話
「本当にね」
「もう白と黒というか」
「磁石?」
不意にだ、私はこれを話に出した。
「もうそれこそ」
「SとNだね」
「そんな風ね」
「そうだね、本当にね」
「個性が全然違って」
「好みもね」
「こうしてお話をしてると」
その個性も性格も正反対の者同士でだ。
「面白いわね」
「うん、もう全然違っててね」
「自分とね」
「お話をしてると」
それでだった。
「面白いね」
「そうよね」
私はくすりと笑って応えた。
「何かね」
「だからね」
「あっ、それじゃあ」
松本君の言いたいことがわかって私から言った。
「この合コンの後も」
「何かとね」
「クラスでもね」
「話すのいいかもね」
「そうよね、じゃあね」
「一緒にね」
「お話しましょう」
こう話してだった、私達はこの合コンの時から二人でよく話をする様にした。合コンではニ三組カップルが出来ていた。
その合コンの後も松本君と何かと話していると自然にだった、私達の距離は縮まっていって遂には。
付き合い様になっていた、そしてだった。
私は母に家で言った。
「何かね」
「どうしたの?」
「お母さんの言うことがわかったわ」
「ああ、あんたもね」
「相手出来て」
松本君という交際相手がだ。
「それでね」
「わかったのね」
「そうなったわ」
「よかったわね、本当にね」
「人っていうのは」
「正反対だとね」
それならとだ、母は私に話してくれた。
「かえっていいのよ」
「そういうものなのね」
「そう、そしてね」
それでとだ、さらに話した母だった。
「あんたもそれがわかったのね」
「そうなるわね」
「よかったわね、じゃあその子とね」
「これからは」
「ええ、その子と仲良くしてね」
「そうしていきたいわね」
松本君のことを思い出しながら母に応えた、その顔は自分でもはっきりわかる位に明るい笑顔になっていた。
そしてだ、私は母にこう言った。
「ずっとね」
「お母さんとお父さんみたいにね」
こうも言った、どうして母と父が仲がいいのか今はよくわかった。そうして次の日松本君とどう過ごすのかをうきうきとして考えた。
マグネティック=ラヴ 完
2018・1・21
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