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ラジェンドラ戦記〜シンドゥラの横着者、パルスを救わんとす
第三部 原作変容
第二章 神徒駆逐
第三十五話 皇帝葬送
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ル殿、お主には死んでもらう!」
毅然とアルスラーンは言い放った。いい顔だ。俺が出した宿題をずっと考えていてくれていたんだな。うむ、それでこそ、俺が見込んだ心の兄弟だ。
「侵略者とは言え、皇帝なのだ。残酷な殺し方は好ましくない。毒酒で安らかに逝ってもらおう。ギスカール殿、多分お主は王弟に生まれたことでとても苦しんだのだろうな。兄を見ていて不甲斐なく、情けなく、もどかしかったのだろうな。そして、努力もしたのだろう。我々パルス人にとってありがたくない努力だったが、それでも勤勉さには敬服する。だが、もうお主は頑張らなくてよいのだ。これ以上苦しまなくても良いのだ。今度生まれ変わったときには、長男に生まれて、思う存分自分の能力を活かせると良いな。さらばだ、ギスカール殿」
その処刑方法が、最後にかけたその言葉が、アルスラーンにとってのせめてもの優しさだったのだろう。そして、それが幾分かは通じたのだろうか。ギスカールは従容として死刑を受け入れ、死に顔は意外に穏やかなものであったという。
「アルスラーン、お主がどのような国を創るのか、あの世から見ていることにする。私が生まれ変わって、力を尽くしたいと思える国にしてみせるがいい」
それがギスカールの最期の言葉だったそうだ。
さて、ルシタニア人をパルスからもマルヤムからも駆逐したら、今度こそザッハーク討伐開始だ!
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