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汝(なれ)の名は。(君の名は。)
05織機伝来、農業革命
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 オカルト研究部

 オカルト部員なので、全員アレな人かと思えたが、男子部員には軍ヲタを少し齧った者もいた。
「先生、邪馬台国は出雲攻略を終えて、日本海側から来てるんですよね? 飛騨でしたら地図帳で岐阜県の先っちょでしたから、富山に面してる方から来るか、目的地が諏訪でしたら長野県で」
 男子部員はホワイトボードに近寄り、邪馬台国(やまとちょうてい)の侵攻ルートである出雲から金沢富山へと矢印を書き、長野までのルートも書いた。
 数百人の軍勢が移動するなら山岳地帯を伝って行くなど不可能で、街道がある場所の要衝を支配してから移動して、飛騨など素通りするのを書き足した。
「ああ、素晴らしいわ、授業でこんな質問とか提案されるなんて、何年ぶりかしら?」
 一応表向きの職業は歴史教師らしく、担任でババアの教師は、地図に書かれていない標高差や、山沿いの移動が困難なのを、生徒から指摘されて嬉し泣きしていた。
「シヨウ、朝廷は通り道じゃない飛騨を直接攻撃しない。金沢のどこかを押さえたら、そのまま諏訪に行く」
 シヨウも、四葉が持っている記憶から、日本地図や街道を探すが、そんな細かい事は記憶していなかった。
「ええ、後ろから攻められないよう、ゲリラ戦を仕掛けられないように、通行の安全と、降伏とか恭順を求められるでしょうけど、冬守が余程の要衝でもない限り攻められません」
 軍ヲタも解説してくれたが、四葉は女脳なので軍事の常識など欠片も記憶していない。
 標高差とか険しい山岳地帯など考えず、出雲から真っすぐに諏訪や冬守に矢印を書ける人物である。
「そう… なのか?」
 シヨウも軍事専門家ではなく巫女なので、どうやって戦争が行われるのか、冬守などという僻地が軍事的に重要な地点なのか、何も知らなかった。
 さらに、当時の国譲りや征服、侵攻など、ほんの数百人程度の軍勢で行われていて、大陸のように補給、輜重を担当する人数を合わせれば100万人を号するような軍勢を養える富も何もない。
 大和が国譲り、陥落した時は、ほんの数人の手勢だったとされていて、暗殺部隊とも、顔パスで遺伝上の父を殺して簒奪したとも言われるが、この時代の勢力など、数人の豪傑で勝敗の全てが決していて、多人数を連れ歩くのは無駄だったのかも知れない。

「まず、こらからやることは、周辺の出雲関係者と連携を取って、相手が嫌がるゲリラ戦を仕掛けて、補給だとか人員の移動を邪魔する事です。それと、諏訪に至る街道を探して封鎖、一番険しい場所で伏兵を潜ませて、石を落としたり木を落としたり、橋があれば全部落として、修理されないように周りの木も燃やして、邪馬台国の兵士が一切移動できないようにするんです」
 軍ヲタと他の部員は、地図帳やスマホのナビソフトで、出雲ー諏訪間、金沢、富山ー諏訪間の旅行経路を検索して、
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