05織機伝来、農業革命
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物も着る。
今後、国防上と安全保障上の問題さえなければ、全ての農産物を綿花と麻にして、食料は他で買うようにすれば、輸出品の「羽衣」で千金万金の収入が得られる。
田畑
「痩せた土地だ、蕎麦から始めるしかないか?」
指で土を取って潰してみて感触を確かめている四葉様。
粟や稗と言った、栄養価が低い農産物の生産地を査察して、園芸職人でアサガオの観察といった「なつやすみの宿題」でも成果を出していた四葉は、排泄物を発酵させる技術も伝来させた。
「穴を掘って、排泄物は床下にでも集めるように、数日とか数週間置けば発酵して、肥料として使える」
さらに山芋を品種改良させて、厳冬の冬守でも十分な収穫が可能になる、芋を基準とした農業を立ち上げようとした。
「あ、タキさん、誰か山芋を何種類か取って来て下さい、かけ合わせてみて実験であぜ道にでも植えます」
「ハイィッ!」
再敬礼して、神の予言を聞いて山にすっ飛んでいく義理の兄。
既にイチヨウお婆さんも、地面に這い蹲って過呼吸起こして、農業革命とか産業革命が起こっている事件のド真ん中で泣いていた。
「おお、神の知識がこれほどとは、我の在任中にも、ニヨウにも、サンヨウにも、これほどの神は呼べなんだ……」
小川
「ここに水車を作りましょう、その動力で粉を引いたり、水を高い所まで運びます」
農業革命に続き、上水道の敷設から、高床式住宅の下から下水道まで完備しようとしている四葉。
竹は民家の近くに植えてはならないレベルの「爆発物」なので、一瞬でも気を許すと床下からタケノコが生えて来て、床を突き抜いて家の中に竹が通ってしまう。
太い孟宗竹が伝来していないので下水道は無理でも、竹の節を抜ければ各ご家庭に上水道を引くのが可能になる。
もし準備期間が1年以上あれば、結構な富国強兵が可能になっていたが、邪馬台国で大和朝廷の足跡はそこまで近付いてきていた。
「ヨツハ様、冬守の里には、朝廷を名乗る輩が朝貢と恭順を求めてきております、お知恵をお貸しくだされっ」
「うむ、鉄器の生産は間に合わぬので、石弓を作れ」
既に神憑り状態で、戦争知識まで伝え始める神?四葉。
ライフルのストックと同じ形状の木に、竹製の強弓、片手では決して引けない物を着け、テコの原理や体重を使って弓を引き、照準を合わせてから、竹製、木製の弓矢を引き金を弾いて発射する。
ボウガンは中国では使用されたが、ヨーロッパでは鉄鎧ですら貫通する兵器は、騎士道に反するとして使われなかった。
体が弱く矮小な小作農民でも、体を鍛えて剣技を磨いた貴族や騎士を一瞬で殺せる、卑怯な兵器でもある。
射線上に照準器を置き、距離によって弾丸が下がるのも計測しておき、目盛りを立てるようにすれば、何の訓練もし
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