05織機伝来、農業革命
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能な竹製品があれば十分に生活ができた。
そして金属を溶かす火力が用意できず、鋳造や鍛造の技術が無い冬守では、青銅器の剣や鉾に鏡は神から賜った輸入品で、綿や麻で編んだ柔らかく薄い布は、天から降りて来た羽衣で、田舎では製造不可能な神の技術である。
「何を抜かすかっ、シヨウッ、そう言うなら作って見せよっ」
「じゃあ作る」
そこらに転がっている竹製品やバラバラの残骸を竹の皮で結んで組み立て、四葉は簡単な糸巻き車を作った。
「おおっ? 綿花の実から細い糸がっ、羽衣とはこうやって作る物であったかっ」
100円工女ではない四葉は、千切れずに糸を紡ぐほど器用ではなかったが、それでも捩じりながら捻りながら、糸巻きに糸を巻いて行った。
「紐がっ、糸から紐ができるっ、藁の綱のように、このような細い紐がっ」
組紐を編む能力もあるので、クソジジイの前で紐も作ってやる。
WALL E(ウォーリー)の終盤で、イブがウォーリー修理する時ぐらいの鬼っ早、凄まじい速度で組紐を作成する四葉。
頑丈なロープなどと言った製品は存在せず、輸入品か脆くてすぐに千切れる藁製品か、野生の蔦しか無い時代。
「ははー、シヨウに降りてこられたのは、やはり出雲の神であった。今までの非礼、なにとぞお許しを」
ジジイの数人が四葉の前にひれ伏した。
こうして四葉は、俺TUEEEEで、なろう系ラノベ主人公になり、検索用のスマホもタブレットも持っていなかったが、未来では常識の知識で「ヨツハ様マヂ天使」になった。
「フフン、良きに計らえ」
低い鼻が多少高くなり、得意絶頂の四葉さん。
集落では鳴子が鳴らされて住民が集められ「大事件」を伝え、器用な者に同じような糸巻きを作るように命じた。
四葉が作った強度ゼロの糸車はすぐに崩壊したが、同じ構造で強度がある物が竹と木で組み上がり、冬守の僻地に糸巻と組紐の技術が伝来した。
「出雲の神ヨツハ様、我らに羽衣を結う力をお与え下され」
「よかろう」
材木とかも用意させ、タキなど若い者にも手伝わせ、簡単な「織機」を作らせた。
幅20センチ程の簡単な織機だったが、綿花や麻を糸にして編んで、さらに布にすると言う、先進国から情報漏洩を絶対に許されていない軍事技術で、門外不出の先進技術でオーバーテクノロジーが冬守の田舎に齎された。
自分たちが着ているガッサガサの布?は、綿を薄く並べて藁も混ぜ、獣脂などで固めた、水分を吸わない通さない、雨合羽着ているような不快なものだった。
ようやく綿花と麻が大陸から伝来し始め、各所で自然発生的に編み機が作られ始めたが、先に織機が伝来した。
洗濯も簡単な輸入品の布が下着などに使われ、神が作りし布製品の上に通気性も良い藁製品とか着込んで、保温性が必要な冬なら、綿を固めた
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