Lv64 戦いの勝者
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、まだ間に合う」
「世界樹の葉……」
その言葉を聞き、イデア神殿での出来事が、アーシャの脳裏に蘇ってきた。
アーシャはコータローの道具袋へと手を伸ばし、中を調べ始めた。
道具袋の中は色々な道具類が所狭しと入っている。
それらの道具を見ながら、アーシャは過去のやり取りを思い返した。
(確かあの時、ラー様は、緑色の葉のようなモノの事を世界樹の葉と言ってた気がしますわ。それにしても、色々と入ってますわね…………これでもない、これじゃない……あっ、あった。これですわ)
そしてアーシャは、道具袋の中から、緑色の広葉を取り出したのである。
アーシャはラーの鏡に確認をした。
「こ、これですわよね?」
「ああ、それだ。急いで、その世界樹の葉をコータローの胸の上に置くのだ」
「わかりましたわ」
アーシャは世界樹の葉をコータローの胸の上に乗せた。
すると次の瞬間、世界樹の葉は白く淡い輝きを放ち、コータローの全身をその光で包み込んでいったのである。
コータローの傷はその光によって、まるで汚れを落とすかのように、元の状態へと癒されていった。
「間に合ったようだな。これでコータローは助かるだろう」
「ラー様、これは一体……」
「この世界樹の葉は、死者を蘇らせる力があるのだ」
アーシャとサナは目を大きく見開く。
「死者を蘇らせるですって……」
「そ、そんなことが可能なのですか!?」
「ああ、可能だ。まぁとはいっても、魂が肉体に宿っている間でないと駄目だがな。まぁそれはともかく、コータローもそろそろお目覚めのようだぞ」
それを聞き、2人はコータローに視線を戻した。
すると、コータローを覆っていた白い光は、消えようとしているところであった。
程なくして、白い光は完全に消え失せる。と、次の瞬間、コータローの身に異変が起きたのである。
なぜなら、コータローの身体は先程と打って変わり、淡いオレンジ色の光を発し始めたからだ。
「え? また光りました……」
「ど、どういうことですの……」
そこでラーの鏡はボソリと呟いた。
「そういうことか……ここにきて、ようやく探していたモノを見つけられたようだな」
「探していたモノ? ラー様、それはどういう……」
「アーシャさんッ! コータローさんがッ」
サナの声を聞き、アーシャはコータローへと視線を戻す。
すると、コータローは胸を動かし、呼吸を始めていたのである。
アーシャは慌てて呼びかけた。
「コータローさんッ、目を覚まして! ……お願いですから、目を覚ましてくださいッ!」
それに呼応するかのように、コータローは瞼をゆっくりと開く。
そして、コータローはアーシャとサナへ視線を向けた後、上半身を起こし、その場に立ち上がったのである。
コータロー
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