第三章
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「私出来ないわ、じゃあね」
「その髪型ほどいて」
「それでね」
「元に戻るのね」
「そうするわ」
こう言ってだ、髪型を元に戻そうとしたがここでだった。
授業チャイムが鳴った、するとそれと同時に先生が入ってきた。
「うわっ、もう来た」
「そういえば今度の授業の先生そうだったわ」
「チャイムが鳴ったらそれと同時に部屋に入ってくる」
「そんな人だったわ」
教師として生徒にあまり好かれるタイプではない、しかもこの教師は自分の授業はいつも遅れていると言って時には授業を強引に進めしかもテストは異常に難しくするという教師として最悪のケースの一つである。
それでシオリも髪型を戻す時間はなかった、それでその昔の欧州貴族の髪型のまま授業を受けたのだた。
先生はシオリにだ、こう言った。
「その髪型授業終わったらすぐに戻せ」
「校則違反ですか」
「校則違反じゃないけれどな」
校則には普通の髪型が禁止されている、誰もこうした髪型をするとは思っていないので禁止しないのだ。
「それでも御前も辛いだろ」
「頭下げられないです」
少しでも角度を下にすれば頭の重みでこけそうになるからだ。
「辛いです」
「だからな」
「はい、授業終わったら戻します」
シオリ自身そのつもりだった、この先生は融通というものを知らないので授業中に戻せとも言われず。
一時間地獄だった、そして授業が終わるとすぐにだった。
シオリは最初の、ロングヘアにする前の髪型に戻った。そのうえで友人達に対してこう言ったのだった。
「もう二度とね」
「貴族の髪型はしないわね」
「シオリちゃんどう見ても辛かったし」
「しないのね」
「ええ、授業中になおしてもよかったじゃない」
今になってこのことをぼやいた。
「一瞬で済むから」
「そんなの言う先生じゃないじゃない」
「自分の授業進めることしか頭にないのに」
「そんな人だからよ」
「仕方ないわよ」
「全く、お陰で大変な目に遭ったわ」
ぼやくことしきりだった。
「ヘアアレンジもいいけれど」
「ああした極端に変なのはね」
「やっぱりよくないわね」
「そうよね」
「ええ、もう普通の髪型のアレンジにしておくわ」
こう言うのだった、そしてシオリはこの日はヘアアレンジはしなかった。普段の髪型で過ごしてもう二度とああしたマリー=アントワネットな髪型にはアレンジしないと強く誓うのだった。
ヘアアレンジ 完
2018・8・22
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