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ヘアアレンジ
第二章

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「これはどう?」
「あっ、二〇三高地ね」
「与謝野晶子さんね
「今度は文学できたのね」
「攻めてきたわね」
「こんな髪型もカタログにあるのね」
 してみてしみじみと思うのだった。
「いやあ、一気に女流文学になったわね」
「ああ弟よってね」
「実はあの人戦争自体は支持していたのよね」
「家を継ぐ弟さんには生きて帰って欲しいって歌で」
「元々そうなのよね」
「そうよね、しかし本当にね」
 シオリはカタログをあらためて見て言った。
「色々な髪型あるわね」
「そのカタログ凄いわね」
「本当に何でも載ってる感じね」
「今の髪型だけでなく」
「昔のも載って」
「アニメキャラのまであるし」
 シオリは今度はそちらの髪型を見た、そしてだった。
 今度は髪の毛を後ろで三つ編みにしてだった、その先を口の先に持ってきて友人達に笑って尋ねた。
「似てる?」
「髪の毛の色違うけれどね」
「色白くしたらそのままね」
「あの制服着て座ったら」
「完全にそのままよ」
「そうなのね。じゃあ今度は」
 ここでだ、シオリはアニメから一気にだった。
 昔の髪型でもとびきりに凄い髪型にしてみた、髪の毛が長いことを利用して上に一メートル程上げて塔の様にして。
 髪の毛の上に噴水や家のディオラマ、小さな模型の池まで置いてだ。友人達に笑って尋ねたのだった。
「これないわよね」
「ああ、昔の貴族の髪型ね」
「欧州の」
「それは確かにね」
「ないわよね」
「何でこんな髪型にしたのかしら」
 シオリも理解に苦しむところだった、首を傾げようとしたがヘアスタイルがあまりにも重く首を傾げさせるとそこからこけると思ったので止めた。
「ベルサイユの薔薇の頃らしいけれど」
「フランスよね」
「趙とマリー=アントワネットの頃で」
「何かヘアスタイルがどんどん奇抜になって」
「そうなっていったのよね」
「これ私だから一人で一瞬でセット出来たけれど」
 それでもというのだ。
「こんなのね」
「普通時間かかるわよね」
「何人でもして」
「それで一回セットしたら戻すの大変よね」
「無茶苦茶髪型じゃない」
「こんなのしたらどうして寝るのよ」
 シオリはこのことも疑問だった。
「ベッドで寝られないでしょ」
「起き上がられないわよね」
「日常生活に滅茶苦茶苦労しそうね」
「これは辛いわね」
「セットしたら解くの大変でずっとしてそうだし」
「髪の毛は毎日洗わないと」
 それこそと言うのだった。
「大変じゃない」
「フケ出て髪の毛に脂とか汚れ付いて」
「虱も出て」
「不潔よね」
「何日も洗わないとか」
「これはないわ」
 シオリはまた言った。
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