オーバーロード 狼牙 3
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「それだ、それが不味いのだ。例えばターゲットが急病で特定のポイントに現れなかったらどうする」
「待ち続けます」
「駄目だな。狙撃というのは駆け引きなのだよ、デミウルゴス。時間と場所を決め、それを外したのなら即時撤退。これが出来ない狙撃手は三流だ。狙撃手ってのは正体も知られずに素早く正確に事をなして素早く立ち去る。狙撃の難易度から正体を知られてこそ超一流というものだ。最も、オレにとっては狙撃は手段の1つでしかない。最終的に殺すということが出来ればそれで良いんだ。狙撃でなくても毒殺でも良い。爆弾を送りつけてやっても良い。人混みの中ですれ違いざまに首を狩っても良い。相手に合わせて殺せばいい」
「ですがそれでは狙撃で殺すことにはならないのでは?」
「そこだ、デミウルゴス。そこが認識の相違なのだ。ただ単にオレは狙撃でなら遊びながらでもターゲットを殺せる。だが、極端ではあるがシャルティアがそれを出来ると思うか?」
「いえ、そもそもシャルティアは銃を使えません」
「その通りだ。この件で重要なのはターゲットにこちらを認識させずに殺すということなのだ。その手段としてオレは狙撃を選んだ。それだけで狙撃自体に深い意味はないのだ。デミウルゴス、お前は深く考えすぎているのだ。少し肩の力を抜け。ナザリックのために働けるのが嬉しいのは分かる。だが、仕事は楽しく行った方が良いのだ。嫌々行うよりもな」
「至高の御方から承った仕事を嫌々行うことなどありえません!!」
「では、オレがシャルティアに人間共を相手に商売をしろと言いつけたとしよう。その仕事ができるできないは置いておくとして、シャルティアは嫌な気分にはなるだろう?」
「それは、そうでしょうが、ですが」
「良いのだ、デミウルゴス。得意、不得意、好き、嫌い、それらを設定されている者もいる。それを否定したいわけではないのだ。それはそのままでいい。先程の例にも出したが、シャルティアに商売をさせようとする方が間違っているのだ。とはいえ、ナザリックの者では殆どが商売には向いていない。真似事程度なら問題ないだろうが、完璧にこなせるのはパンドラズ・アクター位のものだろう。あいつなら人間の姿を模倣出来る上に、元々はナザリックの財政面を任されているのだからな。もしくは、現地の人間を洗脳するという方法もある。そもそも何故商売をするのか、金が必要なのか、商人という立場が必要なのか、はたまたそういう気分だったのか。その時にならないと分からん」
「つまり確認を行えと?」
「少し違う。相談や提案を行って欲しいのだ。説明した通りリソースの再分配で色々と能力が低下してしまっている。先程から伝達事項が後から後から出ているのもその弊害だ。まあ、おかげでお前達と話せる時間が増えて嬉しく思う。誰かと会話
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