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オーバーロード 狼牙 3
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クが上がると多少匂いと味が薄くなる」

「まさかそのような!?至高の存在であるモモンガ様とヴァイト様が」

「いや、至高の41人の殆どが似たような物だ。それだけリアルの汚染は酷いのだ。天然の食材、養殖しか存在しないのだが、それの低品質、なんとか食える程度の物が神話級の装備と交換でおかしくないのがリアルなのだ。当然、装備が優先されるために食事は生きるために行う、そう、呼吸のようなものだったのだ」

「なんと過酷な」

「水は基本的に毒しか存在しない。それをなんとか浄化して消毒をしすぎて、むしろ消毒液なのでは?と思うものが普通に使える水だ。それを誤魔化すためのコーヒーと言う名の泥水製造粉だけは安価に手に入った。そんな環境に居たせいか、味覚に異常が出ているかもしれないのだ。それを確認している最中だ。モモンガさんも同様の事態に陥っているはずだ。オレ自身も酸味が苦手になっていた。まあ、普段は感じることがなかったから敏感になっているだけだと思うがな。慣れでどうにかなる範囲だろう」

「では、その調査のために敢えて相応しくないものを?」

「デミウルゴス、それは少し違う。たとえ話だが、お前のレベルが10でその他の自分のステータスを確認することが出来ない状態だとしよう。今の目的はレベル上げで周辺には平均レベル10のモンスターがPOPする平原、平均レベル30のモンスターがPOPする森、平均レベルが50がPOPする山がある。期限は特に設けていないが、重症を負った時点で失敗だとする。さて、お前ならどうする?」

「なるほど、そういうことでしたか」

「理解したようだな。それにだ、何らかの手段で大幅にレベルが上げられたとしよう。だからといっていきなり段階飛ばしで狩場を変えるわけにもいかない。もしかしたら貴重なアイテムが手に入るかもしれないしな。それにだ、ナザリックの者達には余裕がないな」

「余裕ですか?」

「そうだ。余裕だ。お前達は何事も完璧にこなそうと策を練り、全力を尽くしている。それが悪いこととは言わない。だが、余裕、遊びだな。仕事をこなすのは当然だ。だが、何事にも摩擦と呼ばれるものは存在する。イレギュラーな事象はいくらでもある。引き金を引いたその瞬間に地震が起こり弾道がずれる。相手が想定以上の馬鹿で予定が狂う。そんな時、精密な計画であればあるほど脆く崩れ去る。それを防ぐのが遊びだ」

「それは予備プランなどとは異なるのでしょうか?」

「ああ、異なる。とあるターゲットを狙撃で殺すとしよう。その場合、デミウルゴスの計画では特定のポイントから特定の日時に特定の銃を使い特定の人物が狙撃する。そういう計画を立てるだろう」

「当然です」

「では、予備プランは」

「はい、同時に他のポイントにも狙撃兵を伏せさせます」

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