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SAO−銀ノ月−
「シリカとわたしは特別な『なかま』だそうです」
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?」

「えっ……わたしですか!?」

 幸いなことに気づかれてはいない。攻略の情報でも持っているかと、ショウキはシリカに聞いてはみたが、反応からするにあまり頼りにはならなさそうだ。

「はい。シリカです」

「……そうですよね。誘ったのはわたしなんですから、プレミアちゃんの見本になるためにも、わたしが率先しないと!」

「……そうだな」

 別にショウキもそこまで言ったつもりはなく、プレミアにすれば「あなたはシリカです」といった意味の言葉だろうが、まあやる気になったならば何も構うまい。リズといいユイといい今のシリカといい、彼女たちには姉になりたいという願望でもあり、プレミアはそれを刺激でもするのだろうか――などと、どうでもいい考えをショウキは頭から払う。

「倒せなくても、欲しいのは尻尾だけです。ショウキさん、斬れますか?」

「……難しいな。戦闘中じゃ無理かもしれない」

 忘れがちになってしまったが、欲しいのは肉まんの材料となる部位――尻尾だけだ。もちろん倒せれば尻尾ごといただけるだろうが、あいにくと三人とピナで戦うのは少しばかりキツい相手になりそうだ。

「わたしが足を突きます。動きを封じられるかと」

「プレミアちゃん!? 相手、堅そうですけど……大丈夫ですか……?」

「こう見えてプレミアの師匠はアスナだぞ」

「……すごい説得力です」

 実際の戦闘力はともかくとして、細剣の鋭い一撃のみを見るならばプレミアは一流だ。それは試し切りの相手にされたショウキが一番よく分かっているし、他ならぬ本人が出来ると言っているのならば、可能ということだろう。確かに片足でも行動不能にすることが出来れば、尻尾を切断できる確率はぐんと上がる。

「よし……なら、わたしが囮になります! その間にプレミアちゃんは足を、ショウキさんは尻尾をお願いします!」

「シリカは大丈夫ですか?」

「ありがとね、プレミアちゃん。大丈夫だから!」

 そんな保有戦力を加味してリーダーことシリカが出した結論は、自らを囮にすることだった。プレミアからの心配そうな声に胸を張ると、シリカは残る二人へと攻撃力アップの支援魔法をかけて。崖の下にいるドラゴンに対して、ようやく攻撃を仕掛ける準備が整った。

「ピナはプレミアちゃんを助けてあげてね。それじゃあ、いきますよ!」

 危険な囮にピナを巻き込むわけにはいかなかったからか、それともプレミアが心配だったからか、もしくはその両方か。シリカは相棒であるピナをプレミアに預けると、地を這うドラゴンに見えるように崖から飛び出した。特に挑発のスキルといったものを使ったわけではないが、幸いなことにドラゴンの視界に映ったらしく、強烈な炎のブレスがシリカに向けられた。

「ひゃぁっ
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