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【短編集】現実だってファンタジー
R.O.M if もしもメリーさんがヤンデレを望まれていたら
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ことしたら――もう一度、今度は10倍きつく躾けてあ・げ・る!」
「イ、イヤァァァァァァァァァァッ!?!?」

 数日後、笑顔のメリーさんが犬用首輪を繋げたテケテケ(コーディネートを一新され化粧までしているので怖さは感じない)を連れて歩いていた。ホラーだこれ。



Aメリーさんvs三本足のリカちゃん

 拾って見てしまった、三本足のリカちゃん人形。こいつは一度持った相手に自分の声を聞かせ続け、ノイローゼにさせて自殺させるという精神攻撃人形である。ここで逃げてたら間違いなく呪われる。林太は逡巡の末、メリーさんを呼んだ。

「私リカちゃん。呪われてるの」
「どうでもいいけどその三本目の足気持ち悪すぎて林太が嫌そうだから折るわね」

 メリーは何の躊躇いもなくリカちゃんの三本目の足をへし折った。リカちゃんは泣いた。泣いた面を「うるさい」と千切られた足でシバかれていた。もう哀れ過ぎれ林太からは何も言えなかった。

「林太の耳元でピロートークしていいのはメリーさんだけなのよ?何をヒトのオトコに唾つけようとしてる訳?もしも林太に後一言でも言葉を告げようものならあんたの口を裂いて舌ひっこぬいてあげるわよ?」
「やめて!やめてそれだけは!?」
「許可なくしゃべっちゃダーメっ!」
「ヘブゥッ!?その足で殴るのもやめてぇっ!!ごめんなさいもうしませんからっ!!」

 数日後、テケテケの横に首輪で繋がれたリカちゃんが追加されていた。



Bメリーさんvs隙間女

 部屋の隅から、誰かがこちらを……。

「メリー姉さま、この家のゴキブリ退治と隙間掃除、全部終わりました!」
「ゴクローサン。はいこれご褒美の飴よ?」
「わぁい、あまーい!」
「雇われ都市伝説……だと……」

 隙間女は既にメリーさんの舎弟(舎妹?)だった。



Cメリーさんvs口裂け女

 彼女は横に大きく裂けた口でニマァと笑い、林太にこう告げた。

「ねぇ、ワタシ綺麗――ヘブッ!?」
「今誘惑したよね。今メリーさんの宿主に色目使ったよね?聞いてたわよ?万死に値するけど異論とかないわよね?聞いてないからないわね。ああ、なんて苛立たしく恥知らずで白痴なのかしらこの女は?林太は私だけのオトコでお前みたいな女が気安く話しかけああ苛立つ腹立つうざい気持ち悪い死ね死ね死ね死ね死ね死ね……」

 メリーさんはそのまま口裂け女に馬乗りになって顔面をボッコボコに強打し始めた。
 もはやテケテケと違い反論の余地すら与えない拳の連打が終わった頃には、口裂け女は青痣だらけで女かどうかも判別できなくなっていた。林太は思わず同情の涙をこらえた。

「あははははははは!!メリーさんの林太よ!!メリーさんだけが愛していい林太なのよぉぉぉぉおおおおおっ
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