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ドリトル先生と奇麗な薔薇園
第九幕その五
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「神様は本当にいるかどうか」
「それをだね」
「疑ってみて」
「それで学んだんだ」
「そうするとかえってわかったんだ」
 神様の存在を疑う、このことからです。
「人は何故いるのか、そして何よりもね」
「何よりも?」
「何よりもっていうと」
「うん、人には偶然というものが多いね」
 これがというのです。
「非常に」
「そうだね、確かにね」
「人には偶然が多いわ」
「何かとね」
「偶然はしょっちゅうあるわ」
「そうだね、偶然何かが起こったり誰かが出会ったり」
 そうしたことがというのです。
「人には多いね」
「動物だってそうだよ」
「私達だってね」
「何かが起こる、誰かと出会う」
「そこから凄いことがあるから」
「そうだよね、そしてその偶然がね」
 まさにというのです。
「何故起こるか、それは果たして偶然なのか」
「そう考えてみて」
「それでなの」
「あることがわかったんだ」
 まさにというのです。
「その偶然は偶然じゃない、まさにね」
「神様ね」
「神様が導いてくれることね」
「そうだっていうのね」
「これをカルヴァンの教えでは運命論と言うけれど」
 人の偶然はもうそれは全て神様が定めた運命の中にあるというのです。
「何しろ人の一勝は全て神様が決めているから」
「だからだね」
「偶然も全て神様の手によるもの」
「そうだっていうのね」
「そうなんだ、それがね」
 まさにというのです。
「偶然は実はね」
「神様が導いている」
「その偶然はどうして起こるのか」
「そう考えていくと」
「そう、例えばたまたま誰かと出会う」
 この一見すると何でもないことがというのです。
「それは実はなんだ」
「神様が導いてくれていて」
「人はその導きによって動いている」
「そうしたものなのね」
「そうだよ、神様はね」
 本当にというのです。
「そこまで考えてね」
「そうしてだね」
「色々考えていて」
「そしてなの」
「人が偶然と思うことを用意しているんだ」
 そうだというのです。
「実はね」
「成程ね」
「そうしたものなの」
「そしてそのことからなんだ」
「先生は神様を感じたんだ」
「そうだよ、そして日本に来て色々な存在と出会っているね」
 先生は皆にこのこともお話しました。
「僕は」
「ええ、確かに」
「狐さんや狸さんもそうだし」
「獺さんもそうだったわね」
「猫又のお静さんにも会って」
「色々な生きものや超然的な存在に会ってるわね」
「このこともあってね」
 それでというのです。
「余計に神様の存在を信じる様になったよ」
「そうなんだね」
「神様はいる」
「そうしたことを知ったのね」
「そうだよ、わかったというかね」
 むし
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