第九幕その四
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「そうしてね」
「科学をこうしたものに使ったりして」
「そしてなのね」
「その発展を願っていた」
「そうした人だったの」
「何か日本には無闇に理系が嫌いな小説家さんもいるけれどね」
ふとこの人のことを思い出した先生でした。
「ああした人はバイエルン王のことはわからないだろうし」
「こうしたもののよさもね」
「そしてその素晴らしさのこともね」
「理解出来ないわね」
「そうよね」
「文系を変に持ち上げて理系を貶めてもね」
そうしてもというのです。
「文系の学問はよくならないよ」
「そして世の中の進歩にも役立たないわね」
「そうね」
「とても」
「そうだよ、何か日本には市民団体の人とかに反文明的な考えが見られるけれど」
その小説家さんだけでなくです。
「僕はそうした考えは持っていないよ」
「そうだよね」
「先生は科学を肯定していてね」
「その発展を心から願ってるね」
「正しいそれを」
「うん、バイエルン王の様とは言わないけれど」
そう思うのは恐縮だというのです。
「それでもね」
「あの王様の様にだね」
「科学は人の素晴らしい発展の為に使うべき」
「そう考えているんだね」
「そうだよ、例えは歯磨きだってね」
これもというのです。
「歯磨き粉を使うしね」
「それ普通じゃないの?」
「そうよね」
「今じゃね」
「歯磨き粉を使って磨くことは」
「それも歯磨き粉を作ってる企業がどうとか身体に悪いとか言ってね」
こんなことを言ってというのです。
「使うなとか言う人いるんだよ、あの買ってはいけないの流れで」
「いや、そんなこと言ったら」
「何でも買ってはいけないで」
「挙句には原始時代に逆戻りじゃない」
「そうなってしまうわよ」
「うん、何かあれこれ買ってはいけないって言う人達の考えは」
それこそというのです。
「反文明、反企業そして反資本主義でね」
「挙句に原始時代に行く着く」
「そうなる考えなの」
「それか社会主義かな、社会主義なんてもう」
それこそというのです。
「既に経済学で結論が出ているしね」
「ソ連も崩壊したし」
「それを見たらね」
「もう語ることが出来ない学問ね」
「僕は経済学も学んでいるけれど」
それでというのです。
「もうね」
「社会主義は終わった」
「通用しないんだね」
「そうした経済理論だよ、そもそもね」
先生はさらに言いました。
「経済学でしかないのに神学みたいにね」
「何でも当てはめたの」
「そうしていたの」
「そう、絶対視してね。絶対視もね」
これもというのです。
「学問では駄目だからね」
「違うと思って学ぶ」
「それで正しいかどうかを検証する」
「そうしてだよね」
「学問はやっていくも
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