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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第264話 Happy Valentine
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〜 2月13日 〜
「本当にありがとうございます。美樹先生」
「いえいえ。もう3回目、ですよ? ふふ……でも、凄く頑張りましたね。藍子さん」
場所は横浜港北総合病院の一室。
ラン事、紺野藍子は担当医の1人である古里 美樹先生と一緒にあることをしていた。
藍子と木綿季の2人を蝕む病気――
後天性免疫不全症候群
(
AIDS
)
。
投薬の治療が上手くいかない薬剤耐性型となっていて 現状の日本で出来る治療方法は限られてしまっていたが、今は状況が一変している。
この病院には世界中の医療技術の結晶。医術の粋が終結していると言う事が非常に大きい。
そして、世界的には効力があり、実用化もされている治療薬を次々と輸送。現在日本では承認されていない未承認薬だが、治験と言う形で使用した。勿論、患者の体調面にも常に気を配り続け、24時間体制で経過観察を綿密に取り、更に職員の管理体制を整え……そして数日後には。
ここ横浜港北総合病院は、もはや世界一と言って良い大病院へと早変わりしたのだ。
最初こそは、自分達の為に……と申し訳ない想いでいっぱいだった紺野姉妹だったが、いつも笑顔で接してくれる人たちが多かった事。世界の名立たる名医たちが集結し、大いに刺激を受け、一生モノの勉強になった事。紺野姉妹を助けたいと言う思いが強くあると言う事。紺野姉妹の頑張りのおかげで多数の患者たちが助かる可能性だってあると言う事。
そして、何より1人の少年の存在。そう――隼人の受け継がれた強い想いを成就させてあげたいと言う事。
それらを常々感じた姉妹は、生きる事が何よりの恩返しになる。申し訳ない、と表情を落とすより、最高の笑顔で接する事が何よりだと言う事を悟るのに時間は掛からなかった。
最高の環境での治験の結果は 非常に好ましいものだった。
姉妹にとって、何よりの楽しみであるのはまた学校へ通える様になるかもしれない、と言う事。そして、隼人を支える事が出来る様に 依頼された仕事を熟せる様になる事。
場面は元に戻る。
藍子は、あることの最後の工程――箱詰め作業をせっせと熟していた。
「本当に上手にできましたね。最初、自信が無さそうにしていた表情にすっかり騙されちゃいました」
「い、いえ、本当に自信は……。美樹先生の教えのおかげです」
「あーらとっても嬉しい。もっちろん、藍子さん。あっという間に免許皆伝の出来です。太鼓判です」
「ありがとうございます。……これは、お礼の意味を込めて……ですから頑張りました。だって リュウキさん、隼人さんには返しても返し切れない恩がありますから。これからも頑張らないと、と思えますから。勿論、私だけじゃなく、ユウもです」
汗をそっと拭い、出来上
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