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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第2章 鬼神の目にも涙編
Story 17 尻尾の掴み合い
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の中で胸を張るシャルルを見てルーシィは頷く。
(もしかして、責任を感じているのかしら……?)
あの日、余計な気を利かせずに、いつものように自分がウェンディとイブキと一緒に出かけていればこんなことにはならなかったかもしれない……。
シャルルがそんなことを思っているのかはルーシィにはわからないが、ここはウェンディのことは全てシャルルに任せることにする。
「さて……。私達もそろそろイブキを探しに行くぞ、バン−−−ん?」
ギルドのメンバーのほとんどがイブキを探しに行ったところで、エルザはいつも同じテーブルで本を読んでいるその姿に声をかける。が、振り向くとそこにいるはずの姿−−−バンリは影も形もない。
「あれ?バンリ?いつの間に!?」
「そういえば、いつも以上に静かだったわね。」
いつの間にか姿を消しているバンリにコテツは目を丸くし、ミラは今までの会話の内容を思い出しながら言う。確かに、ただでさえ数少ないバンリの発言が一切無い。
「バンリなら、ナツとハッピーとアオイが出て行く前にギルドを出てったぞい。」
「えぇ!?」
「ナツとハッピーとアオイって……一番最初じゃない!?」
「バンリさんらしいね……。」
マスターの言葉にルーシィとシャルルが驚嘆の声を上げ、ウェンディが思わず苦笑いをする。
「全くあいつは……。」
「きっと、バンリなりに何か考えがあっての行動よ。」
「あぁ、そうだろうな。……仕方ない。ルーシィ、コテツ、私も同行させてくれないか?」
「もちろんよ。」
「エルザがいると心強いな〜。」
バンリの勝手な行動に肩を竦めながら、エルザは大量の荷物を積んだ荷車と共にルーシィとコテツと共にギルドを出て行く。
「シャルル、私達も行こう。」
「えぇ。でも、どこに行くのよ?」
「……スミレ村に。イブキさんの呪いについて何かわかるかもしれないの。」
「ウェンディ……。」
ウェンディにもう迷いはなかった。
意を決したウェンディの華奢な肩にミラがポンと手を置く。
「ミラさん……。」
「……2人とも、気をつけてね。」
「はい!」
「行ってくるわ。」
シャルルを抱く腕に力を込める。
些細なことでもいい。きっと、何かがあるはず−−−−−。そんな期待を胸にウェンディとシャルルはスミレ村へと向かう。
ウェンディの小さな背中が完全に見えなくなるまで見届けると、食器洗いの続きをしようとバーカウンターの方に向きを変えるのと、マスターがバーカウンターから飛び降りるのが同時だった。
「さてと……。ワシもちょいっと出かけてくるかのぉ。」
「え?マスターも……ですか?」
「うむ。」
手ぶらのままどこかに出かけるマスターを見送るためにミラは再び扉の前まで足を運ぶ。
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