第53話 グランセル城での戦い
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とフィーが放ったアーツだった。部下を戦闘不能にされたカノーネはアーツを繰り出そうとする。
「あんた達に、閣下の邪魔は……!」
「金剛撃!!」
エステルの放った一撃に、カノーネは庭園の壁に叩きつけられて気絶した。
「よし、後は女王陛下を救出するだけね」
「ええ、それにどうやらリシャール大佐は不在のようね。今の内に女王陛下を奪還してしまいましょう」
「それじゃあ行くわよ!」
エステルとシェラザードがアリシア女王陛下を救出に向かう。フィーは親衛隊の人達と特務艇の守備に当たり二人を見送った。少しすると騒ぎを嗅ぎつけた特務兵達が庭園に現れて戦闘が開始される。
「死ねぇ!」
「よっと」
繰り出された刃を素早い身のこなしでからすフィー、そしてお返しに蹴りを放ち怯んだ隙にアーツを発動して氷の刃で敵を攻撃する。
「ん、でもこっちが不利なのは変わりないか……」
こちらは戦えないペイトンを除けば四人しかいない。だが敵は次々と現れてくるので流石に面倒だとフィーは感じたようだ。
「おっと」
背後から撃たれた銃弾を跳躍してかわす、だが着地の隙を狙った重装備の特務兵が巨大なハルバートを振るってフィーに襲い掛かった。
「孤影斬!!」
だが突然放たれた斬撃が特務兵を吹き飛ばした。フィーはそれが誰が放ったものなのか既に理解しており、駆け寄ってきた人物にハイタッチする。
「リィン、ナイスタイミング」
「はは、いらないお節介だったか?」
「ううん、ちょっとかわすの面倒だったし有り難い。サンクス」
かわせないことはなかったが、体に無茶な負担がかかる動きをしないといけなかったのでフィーはリィンにお礼を言う。
「下はどうなったの?」
「ラウラ達も合流してくれたから大体は制圧できた、俺は残りの奴らを片付ける為に先行してきたんだ」
リィンは太刀を構えると、こちらに向かってくる特務兵や軍用魔獣に向かっていった。
「片付けるぞ、フィー!」
「ん、援護は任せて」
その後、庭園にいた特務兵達は全員拘束されてエステル達の手によってアリシア女王陛下は無事に解放された。だが敵の大将であるリシャール大佐に特務隊の隊長であるロランス少尉、そして気を失っていたはずのカノーネ大尉の姿が消えており事件は解決されたとは言えなかった。
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