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デスダッシュから始まる異世界冒険譚
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に入る。しばらく待っているとシスターのような方が詠唱を始める。だが、先程までの生活魔法と異なりかなり長い2分ぐらい経ち、ようやく魔法が発動する。

「■■ 範囲回復」

>神聖魔法:パリオン教 スキルを取得した

円内が光に満たされるとある程度の怪我が治っているようで、さらに治療が必要そうな人は別の神官が個別に治療していく。オレが支えていた少女も個別に治療がされ、骨折は完全に治っていないから安静にするようにと女性神官に救護所に引っ張られていった。

その後も色々な場所で救助活動を手伝うことにした。こういう非常事態は助け合いが基本だ。自分が同じ目にあった時に助けてもらえるようにな。

大体が倒れた家具の下敷きになっていることが多い。家具を起こして、怪我人を救護所に運んでを繰り返す。助けられた方もお礼をと言って何かを渡してこようとするが、生活の再建のことを考えて気持ち程度で受け取っておく。本屋では割引して貰う代わりに気になる本を数冊購入して取り置きしてもらう。生活魔法に関する本とこの地方の歴史、シガ王国の簡単な歴史書、それから料理のレシピを購入しておく。金貨4枚とそこそこしたがストレージに山ほどあるから問題ない。

日が暮れてから宿に戻るとマーサちゃんが泣き顔で飛びついてきた。何か大騒ぎがあって、凄いことになっていて、他の客は戻ってきているのにオレだけが戻らずにいたことで巻き込まれたんじゃないかと心配してくれていたようだ。

思いっきり巻き込まれていたのだが秘密にしておこう。夕食を軽く取って部屋に戻ると同時にベッドに沈む。久々の戦闘に気疲れした。鍵をかけ忘れていて夜中にマーサちゃんがベッドに潜り込んできたが寝ているふりをしておく。今日はお互いにそういう気分じゃなかったので大人しく眠る。


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