空島編
無法地帯"ジャヤ"
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に憎しみも存在する。
世界には永久に続く憎しみと、癒せない痛みが存在している。
同じ痛みを知らなければ他人を新に理解することはできない。
そして痛みを理解したところで分かり合えるわけでもない。
アキトは彼女に恨みがあるわけではない。
ビビは彼女を憎んでいるかもしれないが、それとこれとでは別の話だ。
理由無き悪意は憎しみを生み、憎しみは痛みを生み出し、際限なき悪意の本流は憎しみの連鎖に繋がる。
最早泥沼だ。
悪意無き憎しみを向けることをアキトは禁忌していた。
少なくともアキトはそう思っている。
教鞭を振るうが如く話してしまったが、これは嘘偽りのないアキトの本心だ。
「本当に悪意を向けて欲しかったらもう少し悪役に徹することだな」
最後にアキトは意味深な言葉を残し、ロビンの傍から離れ、ビビの元へと向かう。
残るロビンは静かに口を閉ざし、アキトの背中を見据えることしか出来なかった。
メリー号に無事、帰還したルフィ達
ビビとロビンの二人は服を買い揃え、新たな服を早速着込んでいる。
サンジも同じ様に鍵付き冷蔵庫を手に入れ、ホクホク顔だ。
だが、ルフィとゾロの二人は流血し、体中傷だらけであった。
チョッパーが急いで治療に取り掛かってる。
ナミ曰く、とある酒場で空島の聞き込みをした折に、爆笑され、ベラミーと名乗る海賊とその一味にボロボロにされたらしい。
"空島"を否定され、笑われ、夢を馬鹿にされた。
"このケンカは絶対買うな"と述べた無抵抗のルフィとゾロを多勢に無勢の状況でいたぶり、血だらけの状態に追い込んだのだ。
剰えナミを金で勧誘し、買い取ろうとした。
最後のナミの独白を聞き、アキトの心の天秤は傾いた。
処刑、執行
「アキト、一体何処に行くんだ?」
「その酒場の連中を潰しに行く」
何を当たり前のことを聞いているんだと言わんばかりにアキトはウソップに首を傾げる。
「聞いてなかったのか、アキト!?その件はルフィがケンカを買わないことで収束しているんだぞ!?」
「ウソップ、これはケンカじゃない。一方的な処刑だ」
アキトは人の夢を嘲笑い、馬鹿にすることをさも正しいことだと言わんばかりに正当化する連中を心底嫌悪する。
ましてや女性を、ナミを金で買い取ろうとする下種を酷く嫌う。
反吐が出そうだ。
そういった連中は放置しておけば今後、更なる被害を発生させるだろう。
今のうちにそういった愚図は沈めておくに限る。
リハビリの準備運動くらいにはなるだろう。
アキトは既に準備万端の状態だ。
「よし、それじゃ、船を出すぞ!」
「ちょっと待ってくれ、ルフィ
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