空島編
無法地帯"ジャヤ"
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更却下だ。
だが、アキトとビビの会話を盗み聞きしていたルフィ達が矢継ぎ早に駆け寄ったことで事体が悪化する。
「"魅惑のメマーイダンス"って何だぁー?」
無邪気なルフィの問い掛けが苦しい。
悪意無き悪意が此処まで辛いものだとは思いもしなかった。
「へー、あの"魅惑のメマーイダンス"かぁ……」
ふーん、ほーん、へー
ニヤニヤ、ニヨニヨ
ゾロはウイスキーピークでの記憶を回顧し、盛大に意地悪気な笑みを浮かべている。
あの顔はこの状況を心の底から愉しんでいる者の顔だ。
殴りたい、その笑顔
ビビは殺意にも似た波動に目覚めかける。
だけど、我慢……我慢よ
此処で逆上してしまえば、ゾロの思う壺だ。
「ビビの良いとこ見てみたい!」
「はい、見てみたい!」
「ビビ、私も!」
「俺も見てみたいなー」
「ビビちゃん!」
鳴りやまぬビビコール
完全に酔っ払いのノリだ。
悪意無き仲間の求めにビビは狼狽えてしまう。
既に彼女の頬は羞恥心で真っ赤に染まり、瞳からは涙を見せ始めている。
身体は震え、今にも泣き出し、この場から逃走してしまいそうだ。
「イジメかっ!」
ウソップの魂の叫び
今のビビは見ていられなかった。
対するロビンは微笑を浮かべ、事態を静観している。
心なしかこの状況を愉しんでいる様にも見える。
「私、私……」
顔を真っ赤に染め、デッキに顔を伏したビビが言葉を反芻する。
今にも顔から湯気が出てしまいそうな程今の彼女の顔は赤い。
「……!」
遂に、ビビは羞恥の余り、その場からの逃走を決意する。
アキトの手を握り、幾度かアキトの身体をメリー号にぶつけながら、船内へと突撃した。
その後、船内にて要望通り"魅惑のメマーイダンス"を踊り、アキトへ披露したのであった。
結果、これまでの航海にて蓄積した疲労が影響し、アキトは爆睡した。
羞恥に身もだえるビビを一人残して
今後、絶対にこの技は遣わないことをビビは誓う。
絶対にこのダンスは今後一切使用しない。
真っ赤に染め上げた顔を両手で覆い、ビビはそう決意する。
ルフィ達ではなく、ましてやアキトにこの恥ずかしいダンスを披露したことで受けた傷は深すぎた。
ビビは真っ白に燃え尽きる。
メリー号は次なる目的地へ向け、舵を切る。
アキトは爆睡し、目を覚ますことはない。
空から巨大なガレオン船が落下し、海が大いに荒れる事態が発生しようともアキトが起きることはなかった。
立て続けに浮上するは"空島"の可能性
記録指針の"指針"が
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