さらば王女ビビ、また会う日まで
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
アルバーナの式典が始まる。
『少し冒険をしました』
拡声器から流れるはアラバスタ王国王女であるビビの声
『砂漠に存在する僅かな水を探すが如く、過酷な旅でした』
ルフィ達はビビを仲間に迎えるべく船を進める。
東の港へ向かい、舵を切る。
当初の手筈通り東の港が一望出来る場所まで船を近付け、ビビを待つ。
その場に現れたビビをアキトが抱え上げる形でメリー号へと運ぶ手筈だ。
『ですが、心強い仲間と共に舵を切る旅は何事にも代え難い宝物でした』
しかし、数多くの船を従えた海軍が彼らの前に立ちふさがる。
全方位を包囲することでメリー号を徐々に傷付けていく。
火花が散り、爆炎と爆煙が立ち昇る。
『信じ難い程に力強い島々、これまでの常識が一切通用しない旅は今なお私の心に刻み込まれています』
黒槍がメリー号に突き刺さり、刻一刻とルフィ達を窮地へと誘う。
ビビはまだ東の港に現れない。
「ビビ、来ねェな」
「当然だ、ビビちゃんは俺達が海賊になった時とは事情が違うんだ」
「アキトがビビを抱えて、王宮から逃げてこれば良かったんじゃねェのか?」
無茶言うな、アキトは切実にそう思う。
『──お別れを言わなければなりません』
立志式も佳境に入る。
『旅はまだ続けたいですが、私はそれ以上にこの国を……』
『このアラバスタ王国を愛しているから!』
『だから、私は一緒に行けません!』
ビビの声がアラバスタ王国全土に響き渡る。
彼女の決意表明が全国民の耳に、ルフィ達の耳にも届いた。
静かにルフィ達はアラバスタ王国へと背を向け、舵を切る。
"仲間の印"を掲げ、メリー号は次なる旅へと向かうのであった。
『寂しいぃぃ──』
力無く両腕を伸ばし、涙ぐむルフィ達
ビビとMr.2ボンクレーの喪失は彼らの胸に突き刺さっていた。
「ビビィィ……」
「ビビちゃん……」
「ボンちゃん……」
ただ、アキトとゾロの2人を除いての話だが
「いい加減しつこいぞ、お前ら」
バッサリと彼らはルフィ達の嘆きを断つ。
正に諸行無常
アキトはそんなゾロの同意するように首肯する。
アキトもどうやらゾロと同意見の様だ。
「うわぁ、野蛮人……」
「クソマリモ……」
「6刀流……」
「倍にしてどうすんだよ!」
「イケメン……」
「おい、ナミ。それ褒めてるから!」
矢継ぎ早にルフィ達はアキトとゾロに向かう非難の声
「うぅぅ、アキトはビビやボンちゃんに対して何も思わないの?」
涙ぐみながらナミはアキトに質問を投げ掛ける
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ