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世界に痛みを(嘘) ー修正中ー
ココヤシ村編
交錯する意志
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なくても見逃すことが出来る人間ではなかったらしい。

「俺は既に魚人を2人手に掛けてますから、残党の魚人を潰すことに躊躇う理由なんてありません」

 同朋である魚人に手を掛けた時点でアーロンはアキトを許しはしないだろう。

「無理よ!そうやってアーロンに挑んでいった誰もがアーロンに殺されたわ!!」

 誰よりもアーロンの恐ろしさと強さ、その力の強大さを知っているナミが悲痛な面持ちで叫ぶ。 

「いや、しかし……」

 ゲンさんが部外者であるアキトを巻き込んでいいのか決めかねる。

 アキトの実力は未知数
 先程銃弾を素手で受け止め、海兵達を一掃し、足元に転がる魚人を撃破しているが、その実力がアーロンに通用するかは分からない。

「心配しないでください。俺は俺の勝手な意志でアーロンを潰すだけです」

 アキトは絶対に譲らないとばかりに畳み掛ける。
 ゲンさんは想像以上の意思の固さに思わず躊躇わざるを得ない。

「……それに、彼女の頑張りを無駄にしたくないんです」
「ナミの頑張りを……?」
「はい、彼女は貴方達が魚人達に戦いを臨むことを望んでいません。だったら……」



「俺が、代わりに戦います」
「それでは君が……」

 アキトはゲンさんを強い意志を宿した目で見据える。
 その瞳に迷いはなく、絶対に譲らないという意志で満ち溢れていた。

「任せてもいいのか、本当に……?」

 アキトの強き意志に気圧され、ゲンさんが遂に折れる。
 自分達だけでは魚人に勝つことは実質不可能であることは分かっているが故に、アキトの申し出を受けるざる得なかった。
  
「勿論です。それではアーロンパークへ行きましょう」

 アキトはもちろんその提案に快く即決し、歩き出す。

「ああ……」

 彼は未だ納得のいかないようだが、現状アキトに頼るしか手はない。
 今はアキトをアーロンパークに案内することしかできなかった。

 こうしてアキト達はアーロンパークに向かうことになった。







▽▲▽▲







 アーロンパークの前に着いたアキト達
 前方には天を貫くが如くアーロンパークがそびえ立っている。

「皆さんは直ぐにこの場から立ち去ってください。戦いの巻き添えは俺の望むものではないですから」
「ああ、分かった……」

 ゲンさんを含めた村人達が渋々と直に引き下がる。
 やはりこの島の人達は優しい方達だ。

 部外者である自分をこんなにも心配してくれる。
 誰かの為に命を懸け、尽くす少女がいる。 

 アキトが悠々とした足取りでアーロンパークへ向けて歩き出す。
 アキトは表面上は表情を取り繕っているが、内心ではアーロンに対
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