ココヤシ村編
泥棒猫ナミ
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りの様子だな?」
冷え切った声音で語り掛けるアキト
その瞳はどこまでも冷たく、冷え切っていた。
「何故、無抵抗の人間を攻撃したにも関わらず、自分達が血を流しているのか」
「なに、簡単な話だ」
「攻撃が直撃した瞬間に、弾き返してしまえば良い」
「言ってしまえば反射の要領だな」
無論、ただ弾き返しているわけではない。
直撃した瞬間に能力を遣うことにより、威力を数倍に増幅させている。
「つまりお前達はわざわざ自分から自滅しに来ているということだ。理解できたか?」
最もアキトの説明は既にネズミ大佐に届いてなどいない。
ネズミ大佐は生まれて初めて心の底から震え上がっていた。
真の恐怖と、決定的な挫折に
余りの恐怖と絶望に涙を流したことも生まれて初めてのことであった。
既に自分を取り巻く部下達はいない。
戦闘力が皆無なネズミ大佐には打つ手がなかった。
「さて、次は此方の番だ。少しは意地を見せてくれよ」
アキトは血に沈む海兵を踏み付けながら足を進め、遂にネズミ大佐の下へと辿り着く。
続けて放心し、恐怖に慄くネズミ大佐の顔面を踏み付け、地へと陥没させた。
歯は折れ、砕け散る。
出血し、ネズミ大佐は為す術無く地に這いつくばった。
本命は生け捕りの方が処罰を下す際に、都合が良いのだが、本当にコレは生きているのだろうか?
既にネズミ大佐からは反応がない。
まるで死人のようだ。
「最後だ。誰の指示でこの場に来た?」
海軍の恥晒しが
「ア、アーロン氏だ。アーロンの指示で我々は……」
弱々し気に、遂にネズミ大佐は白状する。
やはりアーロンの指示であり、ナミの予想は正しかった。
言質は取った、もうこいつに用はない。
アキトは容赦無くネズミ大佐を踏み潰し、地面の染みとする。
見ればナミがノジコの制止を振り切り、アーロンパークへと一心不乱の様子で走り去っていく姿が見えた。
アキトは彼女をどこか悲し気な様子で見据えていた。
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