ココヤシ村編
泥棒猫ナミ
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、1億ベリー
ネズミ大佐はさも当然の様に告げた。
「おい貴様、何故その金額を知っている!?」
「そのことを知ってどうする?我々は海軍として然るべき対処をしているだけだ」
「貴様らまさか!」
「貴方達、アーロンと繋がって……!?」
「まさか、アーロンが……ッ」
間違いない。
奴はアーロンの指示でこの場に足を運び、この様な横暴に走っているのだ。
血が滴る勢いでナミは悔しさと憎悪で手を握り締め、般若の如く表情を浮かべる。
「君達はどうやら我々海軍に歯向かうつもりのようだ。それならば仕方ない。即刻、この場からお引き取り願おうか」
手を上に掲げ、ネズミは部下に銃を構えさせる。
銃の照準はノジコへと向かう。
放たれる銃弾
本来ならば治安を脅かす海賊へと放たれる銃弾が、無抵抗の民間人へと牙をむいた。
迫りくる銃弾に思わず目をつぶるノジコ
だが、いつまで経っても痛みは訪れなかった。
恐る恐る瞳を開けたノジコの前には彼女を庇う様にアキトが佇んでいた。
「あんた……」
ノジコは信じられないとばかりに大きく目を見開き、冷や汗を流す。
アキトは彼女に背を向け、海軍と向かい合う。
海軍の畜生にも劣る蛮行に静かに怒りをその胸に抱きながら
「随分と危ないな。何故、民間人の味方であるはずの海軍が彼女に銃口を向けているんだ?」
握りしめていた掌を開き、アキトが淡々と口を動かす。
手からは無数の銃弾がこぼれ落ち、足元へと落ちていく。
驚くことにアキトは素手で銃弾を掴み取っていた。
突然のアキトの登場にネズミ大佐は驚きを隠せない。
「おいお前達、何をしている!奴を即座に始末しろ!」
だがそれも一瞬、すぐさま部下に始末する旨を伝える。
トップの命令に部下達は銃を構え、抜刀し、一斉にアキトへと襲い掛かった。
ある者は銃弾が底を尽きるまで打ち続け、ある者は一切の手加減なく刀を振り下ろす。
またある者は素手でアキトへと襲い掛かった。
数秒後、周囲には凄惨たる光景が広がっていた。
その身に自身が放った無数の銃弾を受けた者、腕が有り得ない方向にへし折れた者が崩れ落ちていた。
皆一様に血を流し、悲鳴を上げている。
対するアキトは全くの無傷であり、その場に佇んでいた。
終始アキトは億劫な様子で目を瞑っていただけにも関わらず、この惨状である。
ナミを含めたこの場の誰もが眼前の光景に言葉が出ない。
ネズミ大佐は部下達が全滅したことに足が竦み、無様に尻餅をついてしまっていた。
「理解できないと言わんばか
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