ココヤシ村編
泥棒猫ナミ
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りあえず私の家に来てくれない?食事は出すからさ」
有り難い申し出だ。
アキトは彼女のご厚意に甘えることを決意する。
だが、初対面の男を自身の家に招き入れるのは少し不用心ではないかと、アキトは逡巡せざるを得ない。
無論、アキトに手を出すつもりなど毛頭なかったのだが
こうして彼女の申し出を受けたアキトはとある一軒家へと案内されるのであった。
食事を食し終えたアキトは感謝の言葉を述べ、手を合わせる。
食事を食べ終えた後の感謝の言葉は忘れない。
当然のマナーだ。
「ん、お粗末さん」
彼女の食器を片付ける様子も様になっている。
思えばこうして女性と話すのは久方ぶりの経験であり、何か感慨深いものが沸き上がってきた。
思わず瞳が緩み、涙が出てきそうである。
思考が完全におっさんである。何か悲しくなってきた……
思考はオヤジそのもの、アキトは違う意味で泣きそうになった。
湧き上がる相反する感情を抑え、アキトは早速本題に入る。
「それで本題なのですが、フーシャ村という村をご存知ですか?」
ルフィが故郷であるフーシャ村のことはシャンクスから聞き及んでいる。
「フーシャ村?悪いけど知らないわね。此処ははココヤシ村っていうのよ」
「ココヤシ村ですか?」
いまいち要領を得ることが出来ない。
「それでは、ゴア王国という国をご存知ですか?フーシャ村はその王国の辺境に位置する村なのですが……」
「ゴア王国?……悪いけどそのゴア王国という名前の国も知らないわね」
状況に進展はなし
まあ、この島には食事を取ることを目的に赴いたのだから仕方ない。
「……そういえば俺をノジコさんの家に招いてくれた理由は何ですか?」
この家に招いてもらった当初から気になっていたことだ。
今日初めて出会った男を家に招き、食事もご馳走してくれる理由とは何なのだろうか
「そういえばまだ話してなかったわね……」
途端、彼女の雰囲気が重苦しいものに変化する。
真剣な面持ちとなった彼女が向かいに座り、言葉を紡いでいく。
彼女の口から語られる内容は他人が軽々しく踏み込んでいいものではなかった。
「魚人であるアーロンに、魚人至上主義のアーロン帝国の建国。そして、この村はそのアーロンの支配を8年も受けているわけですか……」
「そういうこと。だからあんたも悪いことは言わないから、早くこの島から出て行ったほうが良いわよ」
アキトの身を案じ、早くこの島から出ていくことを勧めるノジコ
余程アーロンという存在は恐れられているようだ。
「その支配もナミの手によってもう少しで解放されるわ
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