第3話 魂の叫び
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の家系は元々魔術師であると言う事を把握している事も含めての英雄への言葉。
「2人の家の事情を把握しているとは・・・・・・まさかハーウェイ家も魔術師の家系とは知らなかったよ」
「フフ・・・」
英雄の確認じみた言葉に、敢えて漏らしたかの様な笑みを浮かべるだけで肯定も否定もしないレオ。
この現代で自身の家系が魔術師の家柄だと認めるのは相応のリスクとなる。ましてやそれが西欧財閥の盟主ハーウェイ家となれば、そのリスクも増し増しだ。
故にまだまだ誤魔化す。それが業務提携などもしていないライバル企業の重鎮兼跡継ぎ候補の1人からの質問ともなれば尚更だった。
「ささ、ボクの事よりも士郎さんとの話があるのでしょう?」
「む、ではお言葉に甘えて。――――まず最初に捜索の協力及び現場検証の人材派遣の依頼痛み入る」
「他人事じゃないしな。あまり気負うなよ?」
「そう言ってもらえると助かる」
九鬼の依頼を受けると決めたのは、勿論士郎では無く雷画だ。だが今この場に居るのは士郎であり、それはつまり今この場において限定で雷画の代役も任されているので、一々自分が決めた事では無いとは言わない。
「それにしても事前に話には聞いていたが襲撃者が例の人切りだと言うのは本当なのか?」
「気絶させられていた従者の傷跡からの推察だがな。クラウディオの切られ方と酷似しているらしい。我はその当たりは専門外故、ヒューム達の判断を信じる他あるまいとも。――――だが同時に模倣犯の可能性も視野に入れて捜索させている」
「その可能性もあるんだろうが、俺はそれ以上に犯人が誰であれ、何故あの時点であの場に居たのかが気になる。まるであの場所で何かが起きる事を予想出来ていたかのように」
「む。確かに。言われて見ればその通りだな。あずみよ。矢張りこれは魔術師の仕業なのか?」
あくまでも控えていただけの専属従者に話しかける英雄。
「可能性としてはあるかもしれませんが、ただただ疑問しか湧きません」
「疑問とは?」
「そこで何かをしていたのが魔術師だとして、神秘の秘匿は彼らの中で基本中の基本、常識です。それを怠り認識阻害の魔術・結界を施していなかった事に疑問を感じます。しかも偶然その近くに居た我が九鬼の従者2人の目撃者に対して、口封じのために殺害若しくは記憶操作をしていなかった事も気になります」
「成程。不可解な点が多すぎると言う事か」
「だがその発生地点が襲撃者が意図的に起こしたものでは無いと言うなら、それはそれで問題だ。どの様な手段かは分からないが、襲撃者はそれを事前に知り得ることが出来ると言う事だ。この事実は今後も後手に回りかねない不安要素に成りうるだろうからな」
英雄と士郎は2人揃って唸る。
その2人を結果的に
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