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衛宮士郎の新たなる道
第3話 魂の叫び
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の中を好きに使ってくれて構わないと言われていますので、昼食を作ってます。勿論麗子さんや岳人君の分も」
 「・・・・・・・・・・・・」
 「如何かしましたか?」
 「っ!い、いえ!如何ぞ、お好きなだけ続けて下さいッ!」

 ガクトの態度に怪訝さを感じながらも料理に戻るメリッサ。
 そんな彼女を見ているガクトは幸せの絶頂域に居た。

 (ヤッベ、俺の為に(・・・・)昼食を作ってくれるなんて幸せ過ぎる!)

 一言たりともガクトの為になどとメリッサは宣わっていないのだが、如何やらガクトは聞き間違えたらしい。
 あまりに鼻の下を伸ばしながらのにやけ顔故、正直キモイ。

 「如何かしました?」

 キモイ顔のまま幸福の中に居たからか、何時の間にかに昼食――――炒飯を作り終えたメリッサが、ガクトが何か考え事をして心配そうに覗きこんできた。

 「いっ、いえ!なんでもありませんっ!」
 「そうですか?ではどうぞ。お口に合えばいいんですが」

 眼前に置かれた炒飯からは香ばしい匂いが食欲をそそる。更にその料理が絶世の美女で自分の為にとの手作りともなれば、否が応でも期待も高まると言うモノだ。

 「いただきますッ!」

 最初の一口を舌にのせてよく咀嚼する。
 そして感想は、

 「う、うめェ!」
 「ありがとうございます」
 「うめぇうめぇ、これホント美味いっすよ!」

 ガクトの脳内は今、幸福に満たされていて、ある種の理性が蒸発した状態だ。その為、恐らくはメリッサから出された料理がとんでもなく不味くても美味いと感じるだろう。
 そんな状態の為、ガクトは完食するまでカッ喰らう様に食べ続けた。


 −Interlude−


 九鬼による前の用事として、士郎達は飲食店の入り口に来ていた。

 「確か日本全国に対してチェーン店として展開されている飲食店、梅屋ですね」
 「ああ。ちょっとここに知り合いが働き始めたから様子を見に来たんだ。シフト通りなら今働いてる筈だ」
 「?知り合いが働き始めた程度で様子を見に行くなんて、ホント士郎は人が良いなぁ」
 「いや、つい最近まで自宅警備員生活を謳歌していたロクデナシなんでな。あと恩着せる気は無いが、食料品関係では俺が支援し続けてる家で、ひもしてた人なんだ」
 「「・・・・・・・・・・・・」」

 何故かその人物を話す時の士郎から黒さが噴き出る様に見えた2人。

 「まあ、丁度いいし。此処で昼食にするかと思うけど、2人は良いか?」
 「はい」
 「俺も異論はねぇよ」

 だが、入る前に士郎の中で激震走る存在がいた。

 『なん・・・だ・・・と!?』

 彼の存在は常に士郎と視覚聴覚を共有している訳では無い。
 彼の存在が自由
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