第3話 魂の叫び
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モロの携帯に朝から着信が入る。画面を見れば発信者はガクトだと言う事が解る。
「もしもし、ガクト何?」
『ワリィ、モロ!今日のナンパの付添い無しにしてくれ!』
「そんなのダメだよ、僕か誰か居ないとガクトってば女性暴漢の犯罪者になっちゃうじゃないか!」
『俺がそんなに信用できないのかよ!』
「当たり前でしょ!?今までそのしつこさで、何回警察に職質掛けられて一緒に謝ってあげたと思ってるのさ!こないだなんて厳重注意されたでしょ!?」
『ふぐむっ!?』
次しつこいナンパを見かけたら、前科を付けると警告されているガクトだ。
それ故に、モロの不安は正しいモノだろう。
だが、今日の用件は本当に違う。
『いや、今日はナンパに行かねぇって意味だよ!』
「ガクトがナンパに行かない・・・?まさか、フラれ続けて女よりも男が良いと覚醒したんじゃないだろうね!?」
『行くか!?お前じゃあるまいし!』
「僕が何だって言うのさ!」
『前の囮捜査で女装したお前の姿をこの間公園で1人でいるところを目撃したって、昨日大和から聞いたぞ!?』
「ど、どうしてそのことを・・・!?」
ガクトの指摘に動揺するモロ。
実はあの女装をして以来、自分の中であんな自分もありかなと目覚めかけているモロ。
最初こそは勿論恥ずかしかったので自室のみで行っていたが、何故かその服装のまま外に出たい衝動に駆られたのがついこの間の話。
如何やらその外デビュー時を、運悪く大和に発見されてしまっていた様だ。
「ぼ、ボクは確かに女装してたけど!それはき、気分転換的なモノであって、そっちに目覚めちゃいないよ!」
その苦し紛れの言い訳を追求したいところだが、本日のガクトは忙しい。
『兎に角俺は今日忙しいんだ。だからお前の女装に付きあってやる暇は無ぇんだよ』
「ちょっと!何僕が付きあわせてるみたいに変わってるのさ!」
『じゃあ切るぞ。女装もほどほどにしとけよー?』
「だから!って、切ったな!?ガクトめ〜、明日覚えてなよ〜!」
とは言うモノの、今日の予定がぽっかり空いたので如何するべきか悩むモロ。
「そうだ!まだ読んでない本があったっけ?」
そこで、積み重ねた本の中から未読本を探していると、目的とは別の本の幾つかが視界に入った。
「あれ?この本、これもあれも、奥に締まってた筈なのに、どうして此処にあるんだ?それも、全く埃が被ってない状態で」
−Interlude−
同行すると言ってきたレオとリザを連れて、士郎は墓に来ていた。先月の騒ぎの加害者でもあり被害者でもあったであろう亡くなった少女と、あとを追うよ
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