純粋なお遊び
合縁奇縁のコンサート 5
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配に敏いから……」
「違うんです」
「え?」
「眠ってなかったんです」
「眠ってなかった?」
「はい。バッチリ起きて、しかも執務に励んでました」
さすがにこんな時間ならまだ起きてないだろうって頃合いを見計らって侵入した瞬間、眠ってると思ってた相手と目が合った挙句「こんな時間にどうなさいましたか?」なんて平然と尋かれたのよ? あの時ばかりは驚きすぎて悲鳴を上げそうになったわ。聖天女様を起こすといけないから、なんとか堪えたけど。
「…………深夜って、何時頃?」
「二時です」
「寧ろ早朝よねそれは!?」
「それだけじゃありません。其処から一週間前まで、少しずつ時間をずらしながら夜中の侵入を繰り返してみたのですが……結論から言って、アーさんは毎日夜な夜な執務をしていて全く寝てませんでした」
「いつも!? 私達と就寝の挨拶を交わしてから起床の挨拶を交わすまで、全くの睡眠無し!?」
「はい。私が見た限り、ですが、何時に覗いてみても眠そうにしている様子すらありませんでした」
「あ、ありえない! だって、昼間もずっと………… あ。だから? もしかしたら昼と夜が何処かで逆転してるんじゃないかと思って、それで行動を記録してみたの?」
聖天女様の声を潜めた動揺に、同意を込めてゆっくり頷く。
睡眠を一切取らない生活なんて、人間世界では絶対にありえない。人体にとっては、眠らないで得られるモノより眠って得られるモノのほうが遥かに重要だからだ。
この辺りの事情は勇者達と実際に関わって学んでるから、私達でも知ってる。
なのに、アーさんは毎日何時頃にどれだけ眠っているのかがさっぱり分からない。
常時隙が無い笑顔を振り撒きながら働き通してるし、一日の何処かで必ず休みを入れてる筈……なんだけど……
「見ていただいた通り、人間が必要とする最低睡眠時間を挿む余地が何処にもありませんでした。もしもアーさんが本格的に眠っている時間があるとすれば、本人が「最も多くの信徒が集まる二回目のお説教は特に集中したいので、この時間だけは一人にさせてください」って言ってた朝の九時から十時までの一時間しかありません。でも、人間のアーさんが一日一時間程度の睡眠であんなに軽快に動き続けられるものなのでしょうか?」
絶句。
今の聖天女様の表情を表すなら、この一言に尽きる。
「……半神半人の私が言うのもなんだけど、恐らく通常の人間なら思考に障害の一つや二つ発生していてもおかしくないでしょうね。身体にだってどんな悪影響が出てくるか……無茶苦茶だわ、アーレストさん……」
「……ですよね……」
聖天女様と同時に、溜め息を一つ吐き出す。
アーさんの生活って、やっぱり人間にとっては不健康だったのね。規
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